Aさん(50代 管理職)
50代や、ミドル・シニア世代の転職は、なかなか20代30代のようにスムーズに進みません。
これは断言出来ます。
ミドル層以上が転職エージェントに登録しても、まったく求人を紹介してもらえない事が普通ですし、転職エージェントとの面談すら断られてしまいます。
それでは、50代やミドル層以上の方が会社を辞めたいと思った時にどうしたら良いのでしょうか。
Dr.転職アドバイザー
顧問の仕事とは?わかりやすく解説します。
Aさん(50代 管理職)
「顧問」という言葉は聞いた事があっても、仕事内容については詳しくは知らないという人が多いのではないでしょうか。
50代の人と顧問について話しをしてみると、上記のようにみなさん謙遜されて「顧問として働く事を躊躇する人」ばかりです。
しかし、
なのです。
Dr.転職アドバイザー
それでは、事業の成長フェーズにあわせた顧問に対するニーズを紹介します。
事業の成長には「創業期」「成長期」「成熟期」「衰退期」の4つのフェーズに分かれます。
そして各々のフェーズにあわせて、様々な顧問ニーズが発生するのです。
Dr.転職アドバイザー
みなさんの経験を必要としています
世の中にある多くの会社は、様々な経営課題を抱えています。
とくに昨今の人材不足は深刻な経営課題になっていて、この人材不足により各社の経営課題がなかなか解決されないようです。
そして経営課題がある会社は業種を問わず、ほとんどの業種に広がっています。
Dr.転職アドバイザー
【各社の経営課題例】
営業部門一筋のAさんには、技術部門はスキル・ノウハウ・人材が充実しているものの、「営業部門の体制がサッパリ整っていない!」といったベンチャー企業を紹介したいと思いました。
将来が期待できる「AI関連」の開発会社などもおすすめの顧問案件です。
ちなみに最近は技術部門は充実しているのに営業部門が弱い会社や、または「営業員がゼロ」という会社もあります。
営業をしてきた人や営業中心の会社にお勤めの人には信じられないかもしれませんが、このような技術部門が中心の会社はみなさんの想像よりもすごく多いのです。
技術部門が主導して起業したベンチャー企業等にとっては、Aさんのような営業経験や人脈は喉から手が出るほど欲しいスキルなのです。
Bさんは外資系ECサイトの出身の方。前職では主にユーザー獲得のためのキャンペーン施策を行っていた人物です。
そのBさんが顧問として働く会社のひとつが、国内ベンチャーのEC会社です。
ユーザー獲得の支援をお願いしたく顧問契約をしたのですが、週1回会社を訪問して、2時間程度の戦略会議に参加しPDCAの検証を行っています。
国内のベンチャー企業にとって、ワールドワイドな外資系企業のキャンペーン施策はかなり魅力的なノウハウのようです。
事業の成長フェーズで見る顧問ニーズ
登録者の属性について
顧問案件を紹介してくれるいくつかの専門サイトがありますが、それではそれらのサイトにはどのような人が顧問登録しているのでしょう。
ここで、顧問紹介サービスの「顧問バンク」の登録者データを紹介します。
職歴(上場・非上場比率)
上場企業 | 非上場企業 |
---|---|
55.3% | 44.7% |
登録者の方々は、非上場会社の出身の方の方がやや多い傾向にあるようです。
住居地・年齢層
【住居地について】
エリア | 割合 |
---|---|
関東地方 | 68.1% |
近畿地方 | 14.9% |
東海地方 | 5.3% |
九州地方 | 4.1% |
東北地方 | 1.7% |
中国地方 | 1.6% |
北海道地方 | 1.5% |
信越地方 | 1.3% |
登録者の居住地は「関東圏で約7割」と圧倒的に多くなっています。
じつは顧問案件(顧問を採用したい企業)は、都心だけでなく全国でニーズがあります。
それでも登録者のほとんどが関東圏の居住者の理由は以下の2つが考えられます。
②まだまだ「顧問紹介」サービスの認知度が広まっていない。
そのほか「北陸地方0.5%」「四国地方0.4%」「沖縄地方0.4%」と3エリアが1%未満の登録比率となっています。
【年齢層について】
年齢層 | 割合 |
---|---|
30~39歳 | 9.8% |
40~49歳 | 15.6% |
50~59歳 | 28.6% |
60~69歳 | 38.7% |
70~79歳 | 7.8% |
80~89歳 | 0.4% |
年齢の一番多いボリュームゾーンは「60~69歳」になっています。
しかし上記のデータから「40代・50代」の登録者の合計が全体の約45%もあり、幅広い年代が顧問登録しているのが分かります。
私自身、多くの「40代」「50代」の人が顧問として働いている事例をいくつも知っています。
むしろ顧問へのニーズは「60代」よりも、「40代」「50代」の方が強い印象があります。
一例をあげますと私の知るCさん(33歳)は、まだ営業部門が強くない会社で、営業責任者の右腕となって新人の同行営業やアポイントの取り方などをレクチャーしています。当初は出社が週3回、6か月での顧問契約をしていましたが、今ではこの会社の仕事は少し落ち着き、週2回出社で契約を延長しています。
契約や報酬について
Aさん(50代 管理職)
まずは顧問として働くときの「契約」について説明します。
みなさんと企業の契約は業務委託契約となります。
事例で言いますと、顧問として働くみなさんは「個人事業主」として独立されて働いている人がほとんどです。
以下に「マイナビ顧問」のホームページより契約モデルについて紹介します。
マイナビ顧問を利用して顧問として働く場合は、みなさんはマイナビ顧問紹介と業務委託契約を結び、企業もマイナビ顧問と業務委託契約を結びます。
企業からの仕事の依頼や顧問からの課題解決については、直接「顧問⇔企業」でやり取りを行います。
一方で、みなさんへの顧問料のお支払いはマイナビ顧問紹介から振り込まれる仕組みになっています。
顧問のみなさんと各企業との契約については、例えば出社日が「月1回」や「週1回」といった契約は個々の案件で自由に設定されます。
Dr.転職アドバイザー
Dさんは元リクルートエージェント(旧リクルートエイブリック)の出身で、今では大手の転職エージェントの専属顧問として契約しています。Dさんの顧問契約はこの転職エージェント一社のみとの契約となっていて、週4回はその企業へ足を運んでいます。仕事内容は毎月入社してくる業界未経験の中途入社者への研修や、既存社員への定期的なアドバイス等も行っています。Dさんは出社していない日も契約企業のための書類・資料作成に時間を費やし、それで1週間の時間が無くなるようです。ちなみにDさんの顧問料金は「約55万円/月」とのことです。
この顧問料については最終的にはマイナビ顧問を通して、顧問のみなさんと各企業との交渉となります。
Dr.転職アドバイザー
契約期間について
顧問として働く場合の契約期間は「最低6ヶ月~」が多いようです。
ただし契約期間については、企業や案件によって異なりますので必ず6か月以上とは限りません。
私もある顧問の方から「このあいだのA企業とは、2ヵ月の契約だった。」というような話しを聞いたこともあります。
契約期間は各社で違いますのでその部分を十分留意して、各案件の契約の際にご確認ください。
主な仕事内容について
顧問として働く場合、その仕事内容は「職種」も「業種」も「エリア」も多岐に渡ります。
Dr.転職アドバイザー
【主な仕事内容について】
部門 | 案件概要(一例) |
---|---|
営業部門 | 営業戦略・営業教育 |
人事部門 | 採用戦略・評価規定の作成 |
技術部門 | 開発指導・WEBサービスの立ち上げ |
IPO部門 | 上場準備・コンプライアンス |
繰り返しになりますが、上記の案件はほんの一例です。
私がここで一番申したいことは、みなさんの長年の経験を必要としている会社はたくさんあるという事なのです。
契約出来る社数について
何社でも契約が可能です。
もちろんみなさんの時間次第なのですが、複数社との契約はよくある話しです。
複数社と契約している顧問の方に話しを伺うと、やはり同業種は一社との契約を基本としているようです。
また一部のスーパー顧問と呼ばれている超ハイスペックな人を除くと、「多くて3社」の企業契約となっているようです。
顧問に登録するには
顧問として働いてみたいと思われた方は、顧問紹介サイトへ登録しましょう。
主だった顧問紹介サイトは以下の通りですので、まずは大まかな特徴を紹介します。
i-common(アイコモン)の評判
②人材大手のパーソルキャリア株式会社が提供する顧問紹介サービス。
人材大手のパーソルが運営しているだけあって、その知名度は抜群です。
登録者は20代後半から70代前半までと実に幅広く、顧問登録数が8,000人以上と業界トップクラスの数の多さとなっています。
顧問バンクの評判
②6,000人を超える顧問が登録する人気のサービス。
顧問バンクのおすすめポイントは、「経営者が選ぶ顧問サービス」「即戦力の顧問に出会える」「コストパフォーマンス」の3部門でNo.1を獲得したことでしょう。
これだけの高い評価を得られるという事は、この評価に比例する多くの実績(つまり取引企業が多い)があるからなのです。
顧問名鑑の評判
②7,000社以上の企業が活用した顧問紹介サービス。
顧問名鑑のおすすめポイントは、やはり7,000社を超える企業の活用実績でしょう。
それだけ多くの企業とのパイプがあるという事ですので、数多くの会社からみなさんに合った会社を紹介してくれることでしょう。
マイナビ顧問紹介の評判
②全国に案件を保有している。
サービス開始が2017年とまだ実績があまり多くないのですが、案件を紹介するアドバイザーのコンサルティングが評判のようです。
きめ細やかなヒアリングが出来て、その会社の将来性などについての説明もとても定評があります。
登録しても損の無いサービスと言えます。
i-common(アイコモン)の評判と特徴について
Dr.転職アドバイザー
2,300社を超える企業と取引実績があり、登録者数も10,000名を優に超えています。
これだけの取引実績がありますので、それだけノウハウが豊富と言えます。
また一方でi-common(アイコモン)が求める顧問については、以下のように定義しています。
このような人を歓迎!
②自らの人脈では出会う事の出来ない、ワクワクするような企業支援を行いたい。
③培った経験が活かせる企業で経営者を支援したい。
主な支援分野について
i-common(アイコモン)は業界最大手だけあり、幅広い分野で顧問サービスを展開しています。
その中でも、主だった支援分野について紹介します。
【主な支援分野について】
部門 | 概要 |
---|---|
新規事業 | ・新サービスの立ち上げ・CVC立ち上げ・M&A検討/推進 |
人事 | ・HRテクノロジー・人事制度設計・人材開発体系設計 |
システム | ・基幹システムの導入と運用・RPA導入と運用・サイバーセキュリティ強化 |
アナリティクス | ・AI、IoTを活かしたサービス開発・人事データ/マーケティングデータ解析 ・BIツール導入~運用 |
営業/マーケティング | ・デジタルマーケティング戦略構築~運用・EC立上げ~運用・営業戦略立案~運用 |
海外 | ・海外企業探索・ローカル企業へのアプローチ・海外工場/支店立ち上げ |
研究開発 | ・マテリアルズインフォマティクス導入・センシングデバイス開発・MOT浸透 |
生産/品質 | ・生産現場×IoT戦略構築~運用・ISO26262/TS16949認証取得・VDA対応 |
※i-commonの実績分野は多義に渡ります。上記項目以外の支援実績も多数あります。
サービス利用の流れ
i-common(アイコモン)への登録から、業務が始まるまでの流れについて紹介します。
ほとんどの顧問紹介サービスで同様の流れになっています。
登録項目について
登録項目について紹介します。
登録項目は「基本情報」「代表的なご経歴」「ご希望や現状確認」などになります。
登録は以下の通り簡単ですので、手間はかかりません。
登録項目について
①氏名
②生年月日
③住所・電話番号・メールアドレス
【代表的なご経歴】
①企業名
②部署名
③役職
【そのほか】
①登録後に期待すること(選択式)
②現在のご活動状況(選択式)
③支援可能テーマ(選択式)
④得意領域についてのPR(2,000文字)
よくある質問について
サービスを利用したいのですが、どのようにすればいいですか
年齢制限はありますか
顧問としての活動は初めてですが、i-commonサービスの利用は可能ですか
現在就業中ですが、顧問としての活動はできますか
i-commonを利用するのに料金はかかりますか
同時に複数の企業と契約をすることはできますか
よくある質問について、i-common(アイコモン)のサイトから引用して紹介します。
50代転職の真実
ここで50代の転職の真実について紹介します。
WEBで「50代転職」を検索をしてみますと、いくつかの50代へのおすすめの転職サイトが紹介されています。
しかし、ここで断言します。
Dr.転職アドバイザー
このような「まとめサイト」を信用して会員登録したにも関わらず、まったく求人を紹介してもらえなかったとしたら「自信を失うだけ」です。
転職エージェント業界で長く勤めていた私がおすすめするのは、以下に紹介する転職サービスです。
JACリクルートメント
②外資系企業・ミドルクラス以上に強み
③メーカー系の求人に強み
外資系企業を得意とするJAC リクルートメントは、600万円以上の求人が充実していてミドル層以上の方にとって大変魅力的な転職エージェントです。
求人は転職サイトの「ビズリーチ」と傾向が似ていて、「大手企業」「外資系企業」の求人が多く、高年収・ハイクラス求人を求める人に向いている転職エージェントです。
ビズリーチ
②ヘッドハンターと求人企業の両方からスカウトが届きます
ハイクラス層の転職サイトと言えば、やはりビズリーチでしょう。
とくにミドル層以上の方、管理職経験者に方におすすめの転職サイトで、スカウトを利用している求人企業も有名大手企業や外資系企業が目立ちます。
Glocal Mission Jobs
②地方求人を中心に紹介
運営会社である株式会社日本人材機構が厳選した、入社後に中核人材として活躍できる求人を掲載しています。
地方企業の幹部候補の求人情報が掲載されているのが最大の特徴です。
まとめ ミドル・シニアの転職について
50代の働き方として、正社員としての転職だけでなく、顧問として働く方法をお伝えしました。
Dr.転職アドバイザー
また最後に「ハイクラスやミドルミドルクラス」に人気の転職エージェントを紹介します。
おすすめの特集記事
ハイクラスの転職、ミドルクラスの転職に人気の転職エージェントランキング!
上記の特集記事は、オリコン社によりユーザーアンケート結果ですので、信頼度も高いものと言えます。
ミドル層以上の方が転職活動をする時には、転職エージェントのご利用を強くおすすめします。
転職エージェントをおすすめする理由
②そのためにも慎重に転職活動を進めるべき。
③転職活動を進める際には、転職支援のプロである転職エージェントを賢く利用すべき。
④転職エージェントと「転職する方が良い」「転職しない方が良い」という事も含めて相談をし、中長期のキャリアプランを相談するべき。
⑤40代以上の転職は、失敗しない転職を強く意識すべき。