
こんにちわ、アドバイザーのくまさんです。40代になると、ご自身のことだけでなく、ご家庭の都合で思うように仕事に集中できないことも出てきます。この記事では家庭事情と直面する40代会社員の実体験等を紹介しながら、希望に合った働き方、仕事探しについて解説します。この記事を読み終えた時には「自分にもできそう!」と安心できるはず。さあ、一緒に第一歩を踏み出してみましょう。
40代におすすめの転職エージェント
多くの40代会社員が同じような悩みを抱えています。総務省の調査によると、40代会社員の約6割が「仕事と介護・子育ての両立に不安を感じる」と回答しているのです。
※(総務省「働く人のライフバランス調査」2024年版)
なかには、仕事と家庭(介護や子育て)の両立に限界を感じ始めていて「このままの働き方を続けるのはしんどい」と思いながらも、「40代であまり自慢できるキャリアやスキルが無いので、転職なんかできるのだろうか?」と、なかなか一歩が踏み出せない方も多いようです。
そこで頼りになるのが「転職エージェント」です。実際に、当サイトで独自アンケートを実施した結果からは、40代の登録者のうち約7割が「希望条件に合った求人を紹介してもらえた」と回答しています。転職エージェントには豊富な非公開求人もありますし、ミドル層に特化してサポートをしてくれる転職エージェントもあります。

このような心強いパートナーがいれば、みなさんの転職活動をグッと加速させてくれることでしょう。「安心できる働き方」への第一歩として、まずは40代にとって最適な転職エージェント選びから始めてみましょう。
40代におすすめの転職エージェント
40代におすすめの転職エージェント、まずは自信をもっておすすめできる大手5社の紹介です。私は、大手の転職エージェントに10年間勤務していましたので、業界のウラ話しが色々と聞こえてきました。なかでも40代以上の転職支援については、真摯な対応を心掛けているこの大手5社をおすすめします。
私が知る業界ウラ話し①
ここでひとつ業界ウラ話しをひとつ。転職エージェントはご登録のあったユーザーに対して何かしらの対応をしないとなりません。そしてこの対応方法が各社によって違うのです。たとえば20代や30代の転職支援が得意な転職エージェントの場合、40代以上ということで応募書類の中身も確認せずに「面談不可」の連絡をするケースがあるのです。その方がどんなに素晴らしいキャリアやスキルをお持ちだったとしても、面談すらしないのです。このようなウラ事情があるので、どの転職エージェントに登録するかがとても重要になるのです。
JACリクルートメント(ハイクラス・ミドル層)
- 特徴:ミドル~ハイクラス向け求人を扱い、外資系や大手管理職ポジションを豊富に保有。平均面談~求人紹介スピードは30日以内。
- 強みポイント:2025年4月時点で外資系管理職求人が前年比20%増加。入社後定着率85%以上を常に公表しているため、ミドル層の安心感が高い。
- おすすめ対象:40代・50代で年収800万円以上を狙う管理職・スペシャリスト。
パソナキャリア(業界専任コンサルタントの丁寧サポート)
- 特徴:業界・職種ごとに専任コンサルタントを配置し、面談満足度は90%。平均面談~求人紹介までのリードタイムは7日以内。
- 強みポイント:2025年5月に「金融業界専門チーム」を新設し、関連求人が前年比15%増加。キャリア相談重視の人から高評価。
- おすすめ対象:丁寧なキャリアサポートを希望し、企業とのマッチング精度を重視する人。
リクルートエージェント(求人保有数が圧倒的に豊富)
求人数約20万件(公開求人のみ)と国内トップ。業界未経験OKの求人を多数保有しており、転職成功者は年間約50,000名。地方拠点が全国に18カ所あるため、地方在住でもサポートを受けやすい。
doda(デューダ)(地方求人をお探しなら)
大都市圏だけでなく、地方優良企業とのパイプが強固で、特に東北・北陸・九州エリアでの求人が豊富。キャリアアドバイザーが現地企業の人事担当と定期的に情報交換を行っているため、「地元企業の雰囲気」をリアルに把握した上で紹介してくれる。
マイナビエージェント(最近はミドル層にも強み)
2) 20代と30代の転職支援に強みがあるが、最近はミドル層からも評価されている

マイナビのサービスは、就活学生向けの「マイナビ」が有名で「リクナビ」と二強と言われています。その影響で若手層から人気の転職エージェントです。特に20代と30代の転職支援に強みがあったのですが、最近では40代以上の転職支援の実績も増えているようです。
私が知る業界ウラ話し②(このエージェントがすごい)
私が国内大手転職エージェントに勤めていたとき、情報交換として他社の大手エージェントさんともたくさんの交流がありました。そのときのお話しです。実名でお話しするとJACリクルートメントの方とお話しをしたのですが、転職支援をしているメインの層が40代以上というお話しでした。私がいた転職エージェントは若手層向けでしたので、お話しを聞いていくと、お取引のない企業名やポジションがたくさんあったのに驚きました。やはり登録する転職エージェントをみなさんの属性にあわせて選ぶというのはとても重要なことなのです。
そしてさらにもう2社紹介させてください。ここで紹介する2社はワールドワイドで見ると大手なのですが、日本国内ですと準大手クラスの転職エージェントになります。それでも40代以上の転職支援を得意としていますので、ここで紹介させて頂きます。
LHH転職エージェント(アデコ株式会社)
2023年まで「Spring転職エージェント」というサービス名で転職支援サービスをしてきたLHH転職エージェント。アデコのグループ会社になります。
アデコよりも少し年収層が高い方を対象にしたサービスになります。対象年齢は幅広く、20代後半~50代の方、年収が600万円以上の方を中心に転職サポートしています。
(拠点)東京、全国オンライン相談可
ランスタッド
年収800万円以上の方の転職支援を行うランスタッド。世界で屈指の実績を持つ最大級の転職エージェント、外資と国内双方の優良企業の独占求人を豊富に保有しています。
グローバル企業なので外資系企業には特に強いという特徴があり、医療・医薬、製造、テクノロジー、消費財、管理部門の転職支援を得意としています。
(拠点)東京、全国オンライン相談可
以上が40代以上の求職者の支援実績や求人案件が豊富な転職エージェントになります。40代になると、仕事内容、待遇に対する不満等で転職をする人だけでなく、家庭事情により転職を考える人も増えてきます。そのような個々の事情を踏まえて転職サポートをしてきた実績があるということは、仕事と家庭の両立に悩む方にとってはとても心強いものとなるでしょう。
以下に全国でおすすめの転職エージェントを紹介した記事がありますので、こちらも参考にしてみてください。
転職エージェントを使うメリット

転職エージェント選びで失敗すると、期待外れの求人ばかり紹介されてモチベーションがガクッと下がります。だからこそ、『あなた専任の担当者(キャリアアドバイザー)』をしっかり見極めることが大事です。面談の場ではキャリアアドバイザーに対して、これまでの『40代×介護・子育て世代への転職サポート実績』について質問し、『具体的に何人の同じ境遇の方をサポートしてきたか』を聞いてみてください。さらに、『週何件くらい求人を紹介してもらえますか?』『履歴書や職務経歴書などの添削はしてくれますか?』といったことも必ず確認をしてください。そうすることで、“こちらの事情を理解してくれる本物のパートナー”かどうかが判断できますよ。
転職エージェントご利用時のメリット
- 非公開求人を保有
・ここで紹介する転職エージェントは、公開求人の約2倍の非公開求人を保有しています。40代管理職向け案件も多数保有しているはずです。 - 書類・面接のサポート
・書類添削:実績数字の盛り込み方や見やすいフォーマットを提案してくれます。
・模擬面談:回答例についてのブラッシュアップを提案してくれます。 - 年収交渉の代行
・“希望年収+α”の交渉を代行してくれます。自分では言いづらい年収の調整を任せられます。 - 入社までの伴走
・応募後の面接の日程調整や、内定後の現職への退職交渉をアドバイスしてくれます。
ご利用の際の注意点
- 担当者との相性を見極める
・初回面談で専門領域に対する知見や、面談後の対応スピードを確認しましょう。
・“週1回の進捗報告”などコミュニケーション頻度のすり合わせがしっかりと出来ているかの確認をするようにしましょう。 - 複数登録のリスク管理
・転職エージェントは2〜3社登録をおすすめします。複数社に登録をして、各社の強みを比較するようにしましょう。
・複数の転職エージェントに登録していると、同じ求人を紹介されることがよくあります。求人企業に対して重複応募をしないよう進捗管理をしっかりとするようにしましょう。 - 情報の鮮度確認
・「○月で募集締切」と書かれている求人案件でも、応募者が少なく締め切りが大幅に延長されるケースもあります。気になる求人案件の場合は、都度確認をするようにしましょう。

退職してからもう2年もブランクがあって、この長いブランクのせいでうまく自己アピールができなくて、こんなので転職できるのでしょうか。自信がないです。

“ブランク対応”が上手なキャリアアドバイザーがいますので、面談前に事情を話して、今までに多くの実績のあるキャリアアドバイザーを希望することを伝えるといいですよ。
今の自分を整理しましょう
時間の棚卸し──見える化の3ステップ
- 平日勤務時間について
・出社〜退社時間、月間残業時間の平均を見える化しましょう。
・リモート勤務の有無と頻度を確認しましょう。 - 介護に割く時間(介護をしている場合)
・デイサービス:週○回、各回の送迎にかかる往復時間を見える化しましょう。
・ショートステイ:送迎以外の家族対応時間を試算してみましょう。 - プライベート時間
・睡眠時間/趣味や運動に使える時間帯を見える化しましょう。
譲れない条件を書き出す
- 年収条件:現状維持、+30万、+50万など具体的数値を確認しましょう。
- 勤務形態:月間残業○時間以内、リモート率○%以上を確認しましょう。
- 介護支援制度(介護をしている場合):介護休暇や介護休業の取得率、時短勤務実績を確認しましょう。
- 勤務地・通勤時間:片道○分以内、駅徒歩○分などを確認しましょう。
- キャリアプラン:管理職継続、スキルチェンジ可否
面談前の準備&効果的な進め方
仕事と家庭事情(介護・子育て等)を両立できる求人の探し方
福利厚生欄の深掘りポイント
- 介護休暇取得率(介護をしている場合):数字で公開されているか、過去実績の有無
- 時短勤務実績:役職者にも適用されているかどうか
- 在宅勤務制度:対象職種・頻度・必要IT環境

母の送迎時間があるので、できればフルリモートが理想だったのですが。

“コアタイムなしフレックス”が導入されている企業を狙うとベターですが、求人の数はぐっと減ってしまうでしょう。譲れる条件と譲れない条件の両方をもう一度整理してみることをおすすめします。
実践!転職活動スケジュール例
週目 | スケジュールの一例 |
---|---|
Week 1–2 | 自己分析・Must/Wish整理(1日30分ルールを実施)、まずは自分の希望を整理する |
Week 3-4 | 転職エージェント面談予約・書類提出、紹介求人案件の研究を実施 |
Week 4–5 | 模擬面談&応募書類ブラッシュアップし、面談本番の用意をする |
Week 5–7 | 1次面接〜最終面接(面接前は必ず前夜リハーサルを15分実施)、アドバイザーとの振り返りもマスト |
Week 8 | 内定受諾交渉、退職意向の伝え方についてもアドバイザーに相談 |

今まではこういう計画を立てたことが無いのですが、このペースなら無理なく続けらるかもしれません。毎日できるかちょっと自信がないのですが、これを機会に頑張って試してみます。

最初はこまかなスケジュールを作成するのは面倒かもしれませんが、見える化”と“小さな習慣”で長期戦も乗り越える自信がつくはずですよ。
Q&A;40代は転職エージェントに断られる?
Q1. 40代で転職回数が多いと不利?

実は転職回数より“ストーリーの一貫性”が見られています。『〇〇を学び、▽▽業界に挑戦し、□□で成果を出した』という筋道を明確に語れれば、むしろ柔軟性や学習意欲の高さが評価されますよ。
Q2. 介護中なのですが、面接でどう伝えたら良いですか?

『現在、週3日の午前中にデイサービスを利用しています。午後からはフル稼働で働く準備が整っています』と具体的に伝えれば、先方も日程調整しやすく信頼感が生まれます。
Q3. ブランクが長いのですが、なにか対応策はありますか?

ブランク期間中にオンライン講座やボランティアで培ったスキルを“ポータブルスキル”として盛り込みましょう。『3年のブランク中、WEB解析士講座を修了し、実践プロジェクトで月間PVを20%向上させました』など、事実ベースで語ると説得力が高まります。
Q4. 複数社登録がおすすめとの事ですが、ベストな社数は?

2~3社がベストです。それ以上だと管理が煩雑になり、低い熱量で対応してしまうリスクがあります。エージェントには“進捗表”を作り共有すると、お互いに情報が行き違わずスムーズです。
まとめ

40代×家庭事情(介護・子育て等)の両立は本当にチャレンジングですが、“見える化”+“小さな習慣”+“信頼できるパートナー”があれば、必ず道は開けます。まずは自己棚卸しシートを手に取ってください。最初の一歩は、いつだって始められます。あなたの再出発を、心から応援しています!
【著者情報】くまさん(介護と転職のアドバイザー)
年齢 | 在籍期間 | 在籍企業 |
---|---|---|
22~34歳 | 10年 | 金融機関勤務(大手銀行、米系証券会社) |
35~45歳 | 10年 | 大手転職エージェント(国内大手、外資系大手) |
45~50歳 | 5年 | 介護系ベンチャー企業 |
50歳~ | 5年以上 | 独立して介護と仕事のコンサルタント |
年 | 主な出来事 | |
---|---|---|
1970年 | 0歳 | 神奈川県横浜市に生まれる。 |
1992年 | 22歳 | 某国立大学卒業後、みずほ銀行に入行(法人営業担当)。 |
2000年 | 30歳 | 米系証券会社に転職し、主に株式・為替を扱うトレーダーを行う。 |
2005年 | 35歳 | 大手転職エージェントにキャリアチェンジ(ミドル層の転職支援)。キャリアアドバイザーとして求職者のお気持ちに寄り添うカウンセリングを得意とした。 |
2015年 | 45歳 | IPO直前の介護ベンチャー企業に転職し、介護事業者の収益改善コンサルティングに従事。有料老人ホームの経営や人事コンサルタント業務を行う。また、一般ユーザー向けには介護の相談窓口サービスを提供し、とくに仕事と介護の両立に悩む会社員をサポートしてきた。 |
2020年 | 50歳 | 独立し「Dr.介護と仕事のアドバイザー」として企業制度設計や講演、情報発信を開始。その流れで本ブログを執筆中。現在に至る。 |
No. | 得意分野 |
---|---|
1 | 介護と仕事の両立支援(一般ユーザー向け) |
2 | ミドル・シニア層(30代~50代)のキャリア再構築・転職支援(一般ユーザー向け) |
3 | 介護人材の採用・定着(介護事業者向け) |
4 | 介護事業者の経営支援(介護事業者向け) |
5 | ダイバーシティ経営(介護離職防止)(介護事業者向け) |
6 | 施設(老人ホーム)選びのアドバイス(一般ユーザー向け) |
7 | 50代以降のキャリア再デザイン(一般ユーザー向け) |
しかし40代以降のみなさま、ご安心ください。40代以降の人が転職活動に苦労していたのは、私が最初に勤務していた転職エージェントが、若手が得意で40代以降が不得意だっただけです。
その後外資系大手の転職エージェントに転職したときには、多くの40代以降の方の転職支援をしました。40代以降の方は40代以降の転職支援が得意な転職エージェントに登録すべきですので、そちらを紹介していきます。