はじめに 転職人気企業ランキングとは
転職人気企業ランキング。
ランキングの上位にランクインしている会社は、「大手企業」「上場企業」「人気商品を出している会社」「テレビCMをしている会社」「ブランドイメージの良い会社」等で、ビジネスパーソンや就活学生に大人気です。
もちろんイメージだけでなく、会社の実力(業績・株価等)も十二分の会社が並び、おそらくほとんどの人が名前を聞いた事のある会社でしょう。
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転職や就職で人気企業ランキングを参考にすることは悪い事ではありません。
それは先ほど申した通り、人気企業にランクインする会社にはそれに値する理由があるからです。
問題はこの人気企業ランキングにランクインしている会社の銘柄が、10年後には激しく入れ変わる可能性が高いということです。
会社員として少しでも長い間働き続けるためには、やはりに成長性の見込める企業を選ぶべきでしょう。
そのためにも転職人気企業ランキングに「長くランクインするであろう会社」「将来ランクインするであろう会社」を選ぶ事が重要なのです。
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2030年のあなたは何をしている
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何も小難しく「どこでなにをやっているか」等を考える必要ありません。
2030年にはおいくつになっていますか?
2030年から70歳まであと何年ありますか?
質問は至ってシンプルで、この2点を確認するだけでOKです。
簡単に表として以下にまとめます。
現在年齢 | 2030年 | 70歳まで |
---|---|---|
25歳 | 35歳 | 35年 |
30歳 | 40歳 | 30年 |
35歳 | 45歳 | 25年 |
40歳 | 50歳 | 20年 |
45歳 | 55歳 | 15年 |
50歳 | 60歳 | 10年 |
55歳 | 65歳 | 5年 |
上記の表のように年齢ごとに「10年後の年齢」「70歳になるまでの年数」を明記しました。
ここで「70歳になるまでの年数」を明記させてもらったのは、将来の年金受給開始年齢を想定しているためです。
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A君(20代会社員)
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会社員の2つの選択肢
【オプションその1】長い期間、成長を続ける会社を選ぶこと |
【オプションその2】会社が変わっても、ニーズのあるスキルを身につけること |
【オプションその2】がビジネスパーソンのキャリアの作り方としては理想なのかもしれません。
いわゆるジョブ型の雇用形態になります。
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しかし残念ながらこの必要とされるスキルというのは、時代とともに大きく変化して行きます。
その都度ご自身のスキルのバージョンアップが必要になるのですが、ある一定の年齢に達するとそのアップデートが難しくなるものなのです。
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一方現実に目を向けてみましょう。
総務省統計局のデータによりますと、職種別人口は以下のようになっています。
職種別人口(国内)
事務従事者 | 1,311万人 | 19.7% |
専門的・技術的職業従事者 | 1,131万人 | 17.0% |
生産工程従事者 | 912万人 | 13.7% |
販売従事者 | 864万人 | 13.0% |
サービス職業従事者 | 844万人 | 12.7% |
運搬・清掃・包装等従事者 | 475万人 | 7.1% |
建設・採掘従事者 | 298万人 | 4.5% |
農林漁業 従事者 | 222万人 | 3.3% |
輸送・機械 運転従事者 | 218万人 | 3.3% |
管理的職業従事者 | 134万人 | 2.0% |
以上のような職種分布になっておりますが、各々の職種すべてにおいて特別なスキルが無いと生き残りは難しいものと思われます。
たとえば「事務従事者」「販売従事者」「サービス職業従事者」「運搬・清掃・包装等従事者」等は、特別なスキルの習得が難しい職種とも言われています。
これらの職種に従事している人は、将来的に雇用が安定しないリスクもあると言えます。
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参照サイト:総務省統計局データ
このようにして考えてみますと、多くの人が安定した会社員生活を続けるために、「成長性のある会社」を選ぶ事が重要という事をご理解頂けるのではないでしょうか。
そのためにも今から、「今の転職人気企業ランキング」を参照にして転職活動をするのではなく、「2030年の転職人気企業ランキング」を想像して転職活動をするべきなのです。
もちろん2040年を想像出来れば良いのかもしれませんが、さすがに20年後を占うことは不可能です。
まずは近未来を想像するようにしてみましょう。
2030年の世界を占う
2030年以降を占う際に重要なキーワードのひとつが「量子技術」です。
量子技術とは、原子レベル以下のミクロの世界である「量子力学」を利用する技術を指します。
量子は常識では考えづらい動き・振る舞いとするのですが、逆にその特異性を利用することで画期的な効果を期待されているのです。
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参照サイト:日経新聞公式サイト
上記は一例でありますが、文部科学省では4つのカテゴリーで量子科学技術のロードマップを策定しています。
その4つとは「量子情報処理」「量子計測・センシング」「極短パルスレーザー」「次世代レーザー加工」になります。
参照サイト:文部科学省公式サイト
量子情報処理 | 超低消費電力デバイスの開発や創薬への応用を実現。大規模データの高速処理・計算へ発展。 |
量子計測・センシング | 自動走行やIoTはもとより、生命・医療、省エネ等の様々な分野でこれまでなかった情報と応用を実現。 |
極短パルスレーザー | 化学反応メカニズム解明や電子状態制御による高性能電子デバイス等を実現。 |
次世代レーザー加工 | ワンストップで最終形状に仕上げが可能な高精度・低コストのCPS(サイバー・フィジカル・システム)型次世代レーザー加工技術を実現。 |
量子技術は、次世代の新薬の開発、AIによる革新技術、または通信の安全性にまで及びます。
通信の安全性の確保という点は国家レベルでの話しであり、各国の防衛にまで話しが及びます。
このように量子技術の発展は、経済・防衛に大きく影響する問題ですので、米中ともに手を抜けない重要テーマになっているのです。
各国の量子コンピューター関連の投資額の推移
このように量子技術は将来的にも最重要注目キーワードになりますので、これらの関連企業なら中長期的な成長が見込めることでしょう。
2030年の自動車業界はこう変化している
具体的は話しをするために「自動車業界」の将来を占ってみましょう。
各国は「自然環境の汚染」を意識して、ガソリン車から電気自動車へのシフトを加速させています。
現時点(2021年3月)での、各国の取り組み状況は以下の通りとなっています。
各国のEV(電気自動車)への取り組み
英国 | 2030年にエンジン車の新車販売を禁止。HV(ハイブリット)車も2035年には販売禁止。 |
ドイツ | 2030年にはエンジン車の新車販売を禁止。 |
中国 | 2035年までに新車販売の半分をEV(電気自動車)とFCV(燃料電池車)とPHV(プラグインハイブリット)に、残り半分をHV(ハイブリット)にする。 |
アメリカ | 2035年までに、カリフォルニア州で新車販売のすべてEV(電気自動車)かFCV(燃料電池車)に制限する。 |
日本 | 2030年半ばには新車販売のすべてをHV(ハイブリット)やEV(電気自動車)などの「電動車」に制限する。 |
フランス | 2040年までにエンジン車の新車販売を禁止する。 |
HV(ハイブリット)をエコカーと認めず、走行中に排ガスを出さないEVやFCVへの移行を鮮明にする動きも見えます。
世界初の量産HV(ハイブリット)「プリウス」を生んだ日本としては、この流れは仕方ないとは言え厳しいことでしょう。
それではここで現在の自動車販売ランキングを見てみましょう。
世界自動車メーカー販売台数(2019年)
VW(フォルクスワーゲン) | 1,097万台 |
トヨタ自動車 | 1,074万台 |
ルノー・日産・三菱 | 1,015万台 |
GM(ゼネラルモーターズ) | 771万台 |
現代自動車 | 719万台 |
上海汽車 | 623万台 |
フォード・モーター | 538万台 |
本田技研工業 | 517万台 |
FCA(フィアット・クライスラー) | 441万台 |
PSA(プジョー・シトロエン) | 347万台 |
上記の販売台数ランキングは、ほぼ100%に近い位にガソリン車の販売になります。
そしてこれらガソリン車の新車販売は10年後以降には禁止される流れにあります。
おそらくこの流れは加速していくものと思われます。
続いて日本国内でのメーカー別の販売台数ランキングも見てみましょう。
国内メーカー別販売台数ランキング(2020年)
1位 | トヨタ | 126万台 |
2位 | ホンダ | 29万台 |
3位 | 日産自動車 | 21万台 |
4位 | マツダ | 13万台 |
5位 | スズキ | 10万台 |
上位ベスト5は以上の通りです。
みなさんにとってもお馴染みのメーカーがズラリと並んでいますね。
それでは電気自動車の販売台数ランキングはどのようになっているのでしょうか。
続いて電気自動車の販売台数ランキングを見てみます。
電気自動車販売台数ランキング
1位 | テスラ |
2位 | VW(フォルクスワーゲン) |
3位 | BYD |
4位 | 上海通用五菱 |
5位 | BMW |
6位 | メルセデス・ベンツ |
7位 | ルノー |
8位 | ボルボ |
9位 | アウディ |
10位 | 上海汽車 |
テスラの販売台数はずば抜けていて、2位のVW(フォルクスワーゲン)の2倍以上の50万台を販売しています。
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また電気自動車はガソリン車と比べて、その構造がシンプルですので、異業種からの参入障壁が低いのも特徴です。
いずれにせよ、今後10年で業界地図が大きく変化する可能性が大と言えます。
2020年の転職人気ランキングをチェック
転職サービス最大手クラスの「doda」が、毎年「転職人気企業ランキング」を発表しています。
ちなみに2020年の転職人気企業ランキングは以下の通りです。
2020年転職人気企業ランキング
1位 | トヨタ自動車 |
2位 | |
3位 | ソニー |
4位 | 楽天 |
5位 | Apple Japan |
6位 | アマゾンジャパン |
7位 | 全日本空輸(ANA) |
8位 | パナソニック |
9位 | サントリーホールディングス |
10位 | ソフトバンク |
参照サイト:doda公式サイト
また、業種別で「メーカー(機械・電気)」のランキングで、「自動車メーカー」のランキングは以下のような結果になっていました。
自動車メーカー人気ランキング
順位 | 社名 |
1位 | トヨタ |
5位 | ホンダ |
12位 | 日産自動車 |
16位 | マツダ |
18位 | SUBARU |
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人気ランキング圏外の2030年有望企業たち
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今はまだ発展途上ですが、今後大きく業績を伸ばす可能性が高い会社です。
ここでは全業種を紹介出来ませんので、車メーカーに限定して話しをして行きます。
国別で有望企業を紹介するのですが、残念ながら今の時点では有望な日本企業はまだ一部といった感じでした。
さて、みなさんはこれから紹介する会社について、全社ご存じでしょうか?
次世代を担うEV(電気自動車)メーカー
テスラ(米国) | 皆さんご存じのナンバー1EVメーカー。時価総額は既存メーカーを上回ります。 |
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ローズタウン(米国) | ピックアップトラック型EV。GM工場を購入して生産体制を確保。北米、アジア地区で人気が期待出来そう。 |
リビアン(米国) | 今後も業績を伸ばすであろうAmazon社の商用バンを開発。今後もロジスティックス関連で業績増加が見込める。 |
ルーシッド(米国) | あのテスラ出身者が起ち上げた新興EVメーカー。高級EV市場に的を絞る戦略で、低価格路線を打ち出し始めているテスラとの差別化になりそう。 |
ソノ(独) | 太陽光で充電するソーラーEVを開発。このようなEV車はトヨタも開発をしている。 |
BYD(中国) | トヨタや日野自動車とも業務提携をしている中国自動車大手。 |
NIO(中国) | NYSE(ニューヨーク証券取引所)上場の中国メーカー。航続距離1,000キロのEV開発を目指しています。 |
Xpeng(中国) | NIOと並んで急成長しているメーカーで、こちらもNYSE(ニューヨーク証券取引所)に上場しています。 |
WM Motor(中国) | 百度(バイドゥ)が出資している会社。あのボルボの元会長で、中国の大手自動車メーカーGEELY出身の社長が率いています。 |
Aiways Automobile(中国) | すでにヨーロッパ数か国で販売実績のある2017年に設立された中国の電気自動車メーカーです。 |
Hozon Auto(中国) | こちらの会社は中国政府が全面的に支援している会社。中国というお国柄を考えると急成長の予感がします。 |
A君(20代会社員)
異業種から参戦が期待されるメーカー
ソニー(日本) | 唯一日本で期待出来そうなメーカーがソニーです。「VISION-S」はスタイリッシュなデザインと自動運転システム搭載で期待されています。 |
その他日本国内ではあくまで国内市場での生活改善のため、「出光興産(日本)」「ヤマダ電機(日本)「佐川急便(日本)」などが参戦の可能性があります。
また国外ではご存じの通り「アップル(米国)」「や「アリババ(中国)」などのIT大手の参入が予想されています。
まとめ 2030年を見据えた転職活動を
いかがでしょうか?
みなさんはこれらのメーカーを何社ご存じだったでしょうか。
ここで紹介したEVメーカーについては、当然ですが2020年までの転職人気企業ランキングにランクインしていません。
しかしおそらく次世代の転職人気企業ランキングにはランクインしてくる可能性は大なのです。
先に紹介した会社は、主に「米国」「中国」のEVメーカーでした。
これらのメーカーが今後日本に進出するのかどうかは今の時点で分かりませんが、2030年まであと約10年あると考えると、進出の可能性は十分あると思います。
今はピンと来ないとも思えますが、将来名前を知る機会がある企業なども多く含まれると思われます。
このような未来予想をする事がとても重要で、今後の私たちの生活を変える大きな要因となるのです。