転職エージェントの裏事情。求職者のみなさんはこんな実態に耐えられますか。

今回の記事の内容
「登録前に知っておきたい転職エージェントの裏事情について。」

①「えっ、どうして?」、こんな時には裏事情があるのです。

②転職エージェントには裏事情がある事を知った上で利用する。

③利用した方が良い転職エージェントとは。

 

Dr.キャリアアドバイザー

転職エージェントの裏事情。私自身も大手の転職エージェントに勤務していましたので、このあたりの裏事情は十分に理解しています。

 

転職エージェントのキャリアアドバイザーの多くは、みなさんの転職活動に寄り添うように親身になってくれるので、全面的に信用をしたくなるお気持ちは理解出来ます。

 

またこのような親身で丁寧、そして熱心なキャリアアドバイザーが数多くいるのも本当です。

 

しかし一方で、転職エージェントは利益を追求する一企業です。

 

時には求職者皆さん本位ではなく、会社本位な行動をする事もあるのです。

 

またキャリアアドバイザーのキャラクターも人それぞれです。

 

求職者事情よりも会社事情を優先するようなキャリアアドバイザーもいることでしょう。

 

今後みなさんが転職エージェントを利用する時に、不利益を被らないよう「転職エージェントの裏事情」について紹介します。

 

転職エージェントの裏事情を知っておけば、みなさんのキャリアアドバイザーに対する対応も変わってくる事でしょう。

 

転職エージェントの裏事情

 

みなさんが転職エージェントを利用して転職活動をしていると、ふいに「あれ?これってどういうこと?」と思われることがあるかもしれません。

 

キャリアアドバイザーの対応によっては、不快感をあらわにする求職者のみなさんもいらっしゃいます。

 

じつはこのような事態になるのは、転職エージェントの事情、それも求職者のみなさんには知られたくないような転職エージェントの裏事情によるところが大きいのです。

 

この転職エージェントの裏事情をあらかじめ知っておけば、その都度みなさんの対応方法も変わって来ることでしょう。

 

それではみなさんが知っておいた方が良い、転職エージェントとしては知られたくない裏事情について紹介して行きましょう。

 

裏事情その1)登録したのに面談が出来ない

 

せっかく転職エージェントに会員登録したのに、面談のお断りメールが届きました。せっかく登録したのに面談も出来ないなんてショックです。

A君(20代会社員)

Dr.キャリアアドバイザー

そうですよね。登録するのにも手間がかかっていると思いますので、なおさらショックですよね。お気持ち察します。

いろいろ悩んだ末に、気を決して転職活動を始めたのに。自分としては一大決心だったのに出だしで躓いてしまいました。

A君(20代会社員)

Dr.キャリアアドバイザー

お気持ちは分かりますが、ここはもう一度気を取り直して、別の転職エージェントに登録してみましょう。

でも考えてみたら、面談もしてくれないなら登録のタイミングで条件を示してくれたら良いのに。登録させといて面談無しはちょっと腹立たしいです。

A君(20代会社員)

Dr.キャリアアドバイザー

そうですよね、A君のおっしゃる通りですよね。でもじつはここにも転職エージェントの裏事情があるのです。

 

「せっかく登録したのに、面談断られました。」

 

じつはこれには裏事情があります。

 

転職エージェントは「職業安定法」で登録自体を拒否することが出来ない事となっているのです。

 

【職業安定法の第5条の6】

公共職業安定所、特定地方公共団体及び職業紹介事業者は、求職の申込みは全て受理しなければならない。ただし、その申込みの内容が法令に違反するときは、これを受理しないことができる。

参照サイト:厚生労働省公式ページ

 

Dr.キャリアアドバイザー

このように、転職エージェントは登録を拒否する事は出来ないのです。これを業界では、「全件受理の原則」と呼んでいます。

 

このように転職エージェントは求職者の登録を拒否する事は出来ません。

 

転職エージェントにとっても面談が出来ない方の登録は好ましくないので、「得意分野」を打ち出すような施策を行っております。

 

たとえば「若手・第二新卒に強い」ですとか、「ハイクラスに強い」といった感じです。

 

このように遠回しな言い方ですが、求職者の登録を制限するようにしているのです。

 

裏事情その2)電話での面談

 

キャリアアドバイザーとの面談なのですが、直接お会いして話しをしたかったのですが、電話だけの面談になりました。一度目の面談はこれで終了のようで、これから求人をいくつか紹介してくれるようです。言いたい事の半分くらいしか言えてません。

Bさん

Dr.キャリアアドバイザー

Bさんのように直接キャリアアドバイザーに会うのではなく、電話で面談を済ませるパターンも多くあります。キャリアアドバイザーが電話面談で対応したがるケースは主に以下のような場合になります。

 

①居住地・オフィスが拠点から遠いため

②経歴があまり良く無い場合

③特定の職種の場合

 

居住地・オフィスが拠点から遠いため

 

そもそも遠隔地に住んでいて、わざわざ拠点までお越し頂くには忍びない場合などは電話面談を行うケースがあります。

 

また、転職エージェントはあまり拠点が多くなく、中小の転職エージェントではそのほとんどが一ヶ所にしか拠点がありません。

 

このような事情で電話面談を行うケースは多くあります。

 

 

経歴があまり良く無い場合

 

これがまさしく転職エージェントの裏事情になります。

 

主には「年齢が高い」「転職回数が多い」「離職期間が長い」「学歴がない」といった場合です。

 

このような求職者は、多くの場合で紹介出来る求人が限られてしまいます。

 

そこであらかじめ電話で求職者の希望等をヒアリングして、求人を紹介出来そうな場合にはその後お会いするという段取りです。

 

このような求職者の場合は「年収ダウン」するケースが多いので、その点を納得してもらえるのかを事前確認しておくのです。

 

 

特定の職種の場合

 

この特定の職種とは、「看護師」や「薬剤師」、または「介護職」の人の場合が相当します。

 

これらの職種は内定が獲りやすく、面接回数も1回で終わるケースがほとんどです。

 

また求職者の転職に対する希望も「年収」「休み」「勤務地」等と限られているケースが多く、その他の希望があったとしても電話でのヒアリングで事足りるケースがほとんどです。

 

また、上記の職種は「成功報酬金額(転職エージェントの売上げ)」が一般のビジネスパーソンに比べて安いので、とにかく電話で効率良く一人でも多くの求職者の面談をしないとならないのです。

 

このような事情で電話面談を優先して行うのです。

 

裏事情その3)数多くの求人を紹介する

 

先日はじめて転職エージェントの面談をして来ました。面談はだいたい1時間半で、いろいろと話しを聞いてもらいました。

Bさん

Dr.キャリアアドバイザー

面談時間としては妥当な時間ですね。転職エージェントでは効率なども考慮して、お一人当たりの面談時間を1時間~1時間半程度に想定しているケースが多いようです。

面談は順調に進んでいるように思えたのですが、最後に求人を紹介してもらってビックリしました。20求人ほど紹介してもらったのです。多くの求人を紹介してもらって嬉しい人もいるのでしょうが、私はどれが一番のおすすめなのかが分からなくてあまり嬉しく思えませんでした。

Bさん

Dr.キャリアアドバイザー

Bさんと面談したキャリアアドバイザーは、いわゆるダメなキャリアアドバイザーです。人当たりは良いのかもしれませんが、結局のところ求職者に適切なアドバイスが出来ていません。このようなキャリアアドバイザーの場合、その多くが「求人企業の理解をしていない」「空人企業の情報を把握していない」「その業界・職種での経験が無い」といったケースがほとんどです。つまりこのキャリアアドバイザーを頼ってはいけないパターンです。

 

このケースは本当に多いので注意が必要です。

 

とくに大手の転職エージェントには、このようなキャリアアドバイザーがたくさんいます。

 

たとえば新入社員がキャリアアドバイザーをしているケースや、紹介している求人の業界未経験という事もザラにあります。

 

「社会人経験が浅い」「紹介している求人の業界・職種経験が無い」「新入社員」「キャリアアドバイザー歴が短い」といったキャリアドバイザーが本当に多く存在します。

 

Bさんのケースのように、ザツに数多くの求人を紹介してきた時には要注意です。

 

裏事情その4)面接回数の少ない求人を紹介する

 

あくま君

この求人、面接回数が1回で終わりますので、何回も面接のためのスケジュール調整が必要ありませんよ

あくま君

今回紹介する求人は1日で面接が終了します。一次面接に合格すると、その日の午後に二次があり、それが最終面接になります。

あくま君

この求人は書類審査が無いので、どなたでも面接を受ける事が出来ます。

 

このような求人を紹介してくる事があります。

 

一見するとこれらの求人は効率良く最短で転職活動が出来るので、みなさんからすると魅力的に思えるかもしれません。

 

しかしこれこそ転職エージェントの裏事情が関係しています。

 

これはキャリアドバイザーがノルマ達成のために進める事が多いケースなのです。

 

キャリアアドバイザーには毎月以下のようなノルマがあります。

 

「目標金額〇〇〇万円(ほとんどが300~500万円/月のケースが多い)」。

 

この金額を達成するために、以下のような行動目標を設定しています。

 

キャリアアドバイザーの目標金額とプロセス目標

目標金額〇〇〇万円

面談目標 〇〇人/月

稼働目標 〇〇人/月

一次面接設定目標 〇〇人/月

最終面接設定目標 〇〇人/月

内定獲得率  〇〇%

内定入社率  〇〇%

 

大手転職エージェントのキャリアアドバイザーには、このように(上は簡易的ですが)細かく目標が設定されています。

 

この目標(ノルマ)を達成するために、求職者を効率良く回転させなければなりません。

 

この効率を向上させるのが「面接回数の少ない求人」なのです。

 

面接回数が少ないと、月内での各プロセス目標が改善し易く、結果的に売り上げ達成に近づくのです。

 

このような意味から、転職回数の少ない求人には注意が必要です。

 

裏事情その5)特定の求人しか紹介しない

 

これは求職者の立場からすると判断が出来ないので難しいケースです。

 

内部にいると良く分かるのですが、どんな求職者に対しても紹介する特定求人があります。

 

なぜこのような特定求人というものがあるのでしょうか。

 

それは次のような理由があるからなのです。

 

①内定が獲りやすい求人である

②フィー(成功報酬率)が高い求人である

 

特定求人のケースはほとんど上記の2つのパターンです。

 

これはキャリアアドバイザーのノルマ達成のためのもので、まさしく転職エージェントの裏事情になります。

 

裏事情その6)転職を急かされた

 

私の友人が転職エージェントを利用して転職活動をしたのですが、内定を3社もらったそうです。どの会社にするか、なかなか決めかねていたのですが、期日をかなり短く決められて返事を急がされたそうです。本人は不完全燃焼のようですが、これってフツーの事なのですか?

Bさん

Dr.キャリアアドバイザー

これも困ったケースですね。転職エージェントには毎月ノルマがあると申しましたが、まさしくこのようなケースは月末が近づくと多い典型的なパターンです。

 

キャリアアドバイザーにはノルマがあります。

 

このノルマがあることを知ったうえで、「なぜそんなに返答を急がないといけないのですか?」としっかりと理由を確認すると良いでしょう。

 

一方で、なかには欠員補充や急募等で、本当に返答期限が短い求人案件もありますのでご注意ください。

 

裏事情がある事を理解して利用する

 

いかがでしたでしょうか。

 

ここで紹介した転職エージェントの裏事情は、ほんの一例になります。

 

大前提としてみなさんに認識頂きたいのは、転職エージェントはボランティア団体では無いという事実です。

 

一方の求職者のみなさんにしてみると、転職活動のサポートを親身に行ってくれるキャリアアドバイザーは心底頼りになる存在のようです。

 

この転職エージェントの実情と求職者の想いに、そもそも大きな乖離があるのです。

 

それでもみなさんが転職活動を成功させるには、キャリアドバイザーを疑っていては成功はしないでしょう。

 

そこで転職活動を成功させるためにも、以下の事に注意してください。

 

転職エージェント選びの注意事項

①転職エージェントには裏事情がある。

②転職エージェントには裏事情がある事を認識したうえで、本当に信頼できるキャリアアドバイザーと出会う。

③そのためには複数の転職エージェントに登録して、キャリアドバイザーを比較検討する。

 

Dr.キャリアアドバイザー

上記の3点についてあらかじめ意識して転職活動を行えば、転職で失敗する事も少なくなることでしょう。複数登録でキャリアアドバイザーを比較してみてください。そして比較する時は、ここで紹介したような裏事情を思い出してください。急がば回れ。少し遠回りになるかもしれませんが、転職は急いではいけません。急ぐよりも納得出来る転職を意識してください。

 

おすすめの転職エージェント

 

転職エージェントを利用する際のコツは分かりました。それではおすすめの転職エージェントも教えて頂けますか。

Bさん

 

Dr.キャリアアドバイザー

転職エージェントは複数に登録して、その中からキャリアドバイザーを比較検討する事が重要と申しました。それでは複数登録する時に、おすすめの転職エージェントをここで紹介して行きます。ここで紹介する転職エージェントは、いわゆる「求職者第一」を重視して転職支援を行っている転職エージェントです。

 

リクルートエージェント

転職エージェント 裏事情

業界ナンバー1の転職エージェント

リクルートエージェントとは
リクルートエージェントの最大の特徴は、業界トップクラスの求人数を保有し、転職支援実績No.1であることでしょう。1971年から続く老舗で取引企業との関係も強く、非公開求人もトップクラスの多さとなっています。とにかく求人数とノウハウが豊富な事が最大の強みと言えます。

特徴

  1. 10万件を超える非公開求人
  2. キャリアアドバイザーの評価が高い
  3. 全国の求人案件を保有
  4. 総合人材サービスNo.1のリクルートが運営する転職エージェント

リクルートエージェントは、業界のリーディングカンパニーとして「求職者第一」を重視して転職支援を行っております。

dodaエージェントサービス

転職エージェント 裏事情

dodaエージェントサービスとは
dodaエージェントサービスを運営するパーソルキャリアは、インテリジェンスとテンプスタッフが合併した業界最大級の総合人材サービス会社です。そのパーソルキャリアが運営する転職エージェントサービスが業界トップクラスのdodaエージェントサービスなのです。

特徴

  1. リクルートエージェントに並ぶ業界最大級の求人保有数
  2. 総合人材サービス最大手クラスのパーソルの転職支援サービス
  3. 営業・企画・ITなど幅広い職種に対応
  4. 全国の求人案件を保有し、拠点も豊富

DODAはもともと1989年創刊に創刊された転職情報誌の名前でした。今から30年以上も前から転職支援のノウハウを蓄積した会社で、1990年代には転職することを「デューダする」と言われたほど有名な転職情報誌でした。

パソナキャリア

転職エージェント 裏事情

パソナキャリアとは
パソナキャリアは、派遣で有名なパソナグループの転職エージェントで、派遣や転職を通じて女性の就業支援は得意としています。「女性社員の割合が59%」「役員の女性比率が22%」「全管理職に占める女性の割合49%」「女性社員の出産後の復職率100%」。このようにパソナは、女性が大活躍する会社なのです。

特徴

  1. 派遣業界トップクラスのパソナグループが運営
  2. 女性の転職支援に強み
  3. はじめて転職する人への転職支援に強み

パソナは会社としてのスタンスとして、常に「企業の在り方」「社会貢献」「企業と社会のつながり」等について先進的に考えている優良企業といったイメージがあります。そんなパソナですので、みなさんの事を第一に考えて転職サポートをしてくれるはずです。