「介護施設(老人ホーム)を選びたいけれど、何から始めればいいかわからない」。仕事を続けながら親の介護を考えるビジネスパーソンにとって、この悩みは深刻です。
本記事では、まずは「介護施設(老人ホーム)へのパンフレット請求」からスタートし、「介護施設(老人ホーム)の見学」とその際の持ち物や質問例を押さえつつ、最終的に最適な施設への入居の決め方までを特集します。

「介護施設(老人ホーム)の選び方」「介護施設(老人ホーム)の決め方」のポイントまでを、ステップごとに詳しく解説します。
介護施設(老人ホーム)選びの全体ステップ
1.パンフレット請求(情報収集)
2.見学予約・事前準備(持ち物・資料チェック)
3.施設の見学(介護施設見学の質問例を活用)
4.比較検討・家族会議(選び方シートを作成)
5.申し込み・契約・入居準備
この5つのステップを順に進めることで、効率よく安心できる介護施設を見つけられます。

本記事では、介護施設の探し方を紹介していますが、老人ホームを含めて介護施設の選び方を解説しています。
まずはパンフレットを集めて情報収集
A. 自治体発行情報
▽入手方法
・窓口訪問:お住まいの市区町村役場の「高齢福祉課」または「地域包括支援センター」に直接行き、「介護施設総合パンフレットをください」と申し出るだけでOK。窓口で最新の冊子版パンフがもらえます。こちらは老人ホーム以外の介護サービスについても案内がされている場合があります。
・電話・メール請求:役場のWEBサイトにある高齢福祉課の電話番号やメールフォームから、住所・名前を伝えて送付を依頼。返信用封筒不要の場合もあります。
▽入手メリット
・その市区町村内のすべての指定介護施設を一覧掲載。
・料金相場や施設ごとの介護度対応状況、空床状況の目安まで網羅。
・紙面なのでオフラインでも家族と一緒に検討しやすい。
B. 介護施設(老人ホーム)検索サイトの一括請求サービス
代表例:「みんなの介護」「介護施設ナビ」「LIFULL介護」など
▽請求の流れ
・サイト上で「希望エリア」「介護形態(特養/有料老人ホーム/グループホームなど)」を選択
・氏名・住所を入力して「資料請求ボタン」をクリック
・まとめて複数社の最新パンフが数日~1週間で自宅に届く
▽入手メリット
・1回の操作で最大10〜20社分の資料が手に入る。
・WEB限定のキャンペーン情報(無料体験会や見学会割引)が同封されることも。
・電話営業を避けたい場合は「資料のみ希望」と明記すると◎。
C. 各法人・事業者サイト
▽請求の流れ
・大手社会福祉法人(例:○○福祉会、□□医療法人)の公式サイトに「資料請求フォーム」があります。
・個別に請求することで、その法人が得意とするユニットケア方式や医療連携体制など、特色ある情報を深掘りできる。
▽メリット
・最新の空床状況や割引プラン、見学可能日程がわかる。
・「施設長メッセージ」「実際の入居者インタビュー」など、パンフでは得にくい生の声も入手可能。

複数施設のパンフレットを集めたら、つぎに以下のポイントで比較してみましょう。
D.比較のポイント
・介護サービス種類(介護付き、住宅型、有料老人ホームなど)
・介護体制(24時間看護師常駐 or 夜間巡回のみ)
・居室タイプ・間取り(個室、多床室の比率)
・費用体系(入居一時金の有無、月額利用料、年額シミュレーション)
・立地・周辺環境(最寄り駅、病院との連携度)
パンフレットを並べてこれらの情報を表形式でまとめると、後の見学比較がスムーズになります。
見学予約と事前準備
1.見学予約の具体的手順
▽希望日時の調整
・ご自身の勤務シフトや在宅日、家族の予定とすり合わせ、カレンダーに候補日を3〜4パターン書き出しておく
▽問い合わせ方法の選択
・電話口で「◯月◯日午後◯時から見学をお願いしたいのですが対応可能でしょうか? 見学時間はどれくらいかかりますか?」と具体的に確認。
・担当者氏名、連絡先(携帯番号やメールアドレス)をメモし、折返しの有無や当日連絡方法も合わせて聞く。
・4時間いつでも送信でき、忙しいときでも手軽。
・「見学希望日」「参加人数」(本人+家族何名)、「気になるポイント」を入力欄に記入しておくと、当日スムーズに案内してもらえる。
・フォーム送信後、2営業日以内に確認の電話またはメールが来るかチェック。
▽予約確定後の確認連絡
・日時/所要時間(多くは1時間〜90分程度)
・集合場所(正面玄関/地域交流スペースなど)
・担当者名と連絡先
・持参物の有無・注意事項
2.事前準備のチェックリスト
1.持ち物の用意
・質問リスト事前にピックアップした「介護施設見学 質問例」などを印刷
・筆記用具・ノート
・スマホ or デジカメ
・メジャー(巻尺)、居室ドア幅や手すり高さの実測に利用
・身分証明書、契約時に必要になる場合がある(運転免許証等)
・飲み物は見学が長引く場合用に
2.服装・身だしなみ
3.事前にチェックすべき資料・情報
3.当日の流れと心構え
1.到着・受付
2.短い自己紹介
3.見学開始
4.最終確認
以上のように、見学予約から当日準備まで を丁寧に進めることで、見学当日は施設側とスムーズなコミュニケーションが図れ、重要ポイントをもれなく確認できます。事前準備に時間をかけるほど、後の比較検討・契約判断が安心して行えるようになりますので、ぜひ手順どおりに進めてみてください。
介護施設(老人ホーム)見学でチェックすべき10の質問例
▽ケア体制・スタッフ体制に関する質問
Q2.介護福祉士・看護師の在籍比率は?
▽設備・居室に関する質問
Q4.共用スペース(リビング・浴室)の利用状況・混雑度は?
▽食事・レクリエーションに関する質問
Q6.週当たりのレクリエーション数と過去のプログラム例は?
▽費用・契約条件に関する質問
Q8.入居一時金の償却期間と返還ルールは?
▽安全面・医療連携に関する質問
Q10.転倒・事故時の対応フローと家族への連絡手順は?
質問をしたら、回答をメモしつつ、実際に動線を歩いて確認すると理解が深まります。
比較検討と家族会議

さあ、いよいよ施設を決めていきます。施設を決める前に家族で話し合いを持つようにしましょう。あとで施設の転居をしたいとならないように家族全体で意見をまとめるようにしましょう。
・親本人の意向 を最優先しつつ、通勤時間や家族の負担も議論
・最終的な決め方:上位3施設に絞り、最終見学を検討
申込みから契約、入居までの流れ
1.申込書類の準備
・入居申込書:必要事項を正確に記入
・健康診断書・医師の同意書:最新の健康状態を証明
・住民票・印鑑登録証明:本人確認用
2.契約時の注意点
・重要事項説明書の確認:キャンセルポリシー、退去条件など抜け漏れなくチェック
・契約書の家族署名:後々のトラブル防止のため、家族も署名・捺印
3.入居前に整えるべきこと
・生活用品リスト作成:衣類、日用品、介護用品、薬などの準備
・親御さんとのコミュニケーション:新生活への不安を軽減する対話を重ねる
まとめ:後悔しない介護施設(老人ホーム)の決め方
・見学の事前準備を万全にし、持ち物/質問例を活用する(介護施設見学 持ち物・質問例)
・複数施設を比較し、家族会議で優先順位を決定(介護施設 選び方)
・契約時は書類を細部まで確認し、安心できる新生活をスタート(介護施設 決め方)
以上のステップを踏めば、忙しい会社員の方でも効率的かつ納得感の高い 介護施設選び が可能です。ご家族としっかり協議し、親御さんにとってベストな環境を見つけましょう。
関連リンク
▽介護サービスについて理解する
▽介護について相談したい
▽仕事と介護の両立について知りたい