将来が不安。
今の仕事を一生続けられるかが不安。
このように将来を不安に思う現役世代の会社員がとても多いようです。
現役世代からは「将来年金が受給出来なくなるのでは?」「老後の生活はどうなってしまうのでしょうか?」と不安の声が聞こえています。
この老後不安によりモヤモヤとした気持ちになり、「このまま今の会社を続けるべきでしょうか?」や「将来が不安なので転職したいです。」といった考えになるようです。
そこでこれからの人生100年時代、私が考える不安定な時代を生き抜くための心構えについて紹介しますので参考にしてみてください。
将来が不安
それではまずは、みなさんが思う「将来の不安」について見てみましょう。
全国20代~60代の男女に「将来の不安に対する意識についてのアンケート調査(SBI生命)」のアンケート結果を参照してみます。
将来についてどのようなことに不安を感じますか。
2位「災害にあう(59.5%)」
3位「事故にあう(59.3%)」
4位「貯金がない(45.7%)」
5位「貰える年金の額(43.0%)」
この後は、「親の介護」「十分な収入が得られなくなる」「病気や怪我で働けなくなる」「資産がない」などが続きます。
さらにこのような将来不安に対して、みなさんがどのような事を意識しているのかも調査しています。
将来の不安解消のために行いたい手段とは。
2位「倹約する(36.4%)」
3位「健康に気をつかった生活(27.7%)」
4位「副業する(16.7%)」
5位「金融資産への投資(15.2%)」
Dr.転職アドバイザー
参照サイト:SBI生命公式サイト
30歳未満、17%が仕事を失う
この将来不安は、何も日本国内だけでの話しではありません。
若者世代が将来不安を感じるのは、世界的な傾向です。
国際通貨基金(IMF)の報告書によると世界で働く18~29歳の17.4%が休業・失業の状態のようです。
そしてこれは新型コロナウィルスによる影響です。
つまり新型コロナウィルスの影響で、若者を中心に将来不安が起こっているのです。
この18~29歳の約42%が収入減となり、30~34歳の休業・失業も10%を超えているのです。
アメリカでも世代による格差が広がっていて、若者世代が将来に不安を感じているようです。
アメリカ人の保有資産を世代別で比較してみると、1946年~1964年生まれ(56歳~74歳)の資産は約60兆ドルで、65~80年生まれ(40~55歳)の2倍、81~96年生まれ(24~39歳)の10倍にもなっているのです。
若者層の保有資産が少ないのは当然でしょうが、近年この開きが大きくなっているのです。
そしてこのような傾向が、若者層の将来不安を加速しているのです。
参照サイト:国際通貨基金公式サイト
定年までにいくら貯めておけば良いの?
人生100年時代。
最近聞くようになった言葉ですよね。
この言葉自体は生命保険会社が契約欲しさに強調しているようにも思えますが、一方で以下の表の通り、確かに年々日本人の平均寿命は延びてきています。
日本人の平均寿命の推移
1950年からの平均寿命の推移
年度 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
1950 | 58.0 | 61.5 |
1960 | 65.3 | 70.1 |
1970 | 69.3 | 74.6 |
1980 | 73.5 | 78.7 |
1990 | 75.9 | 81.9 |
2000 | 77.7 | 84.6 |
2010 | 79.6 | 86.3 |
2020 | 80.9 | 87.6 |
Dr.転職アドバイザー
2030年以降の平均寿命の予想値
年度 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
2030 | 81.9 | 88.6 |
2040 | 82.8 | 89.5 |
2050 | 83.5 | 90.2 |
2060 | 84.1 | 90.9 |
Dr.転職アドバイザー
定年退職の年齢
日本の会社員は定年退職が60歳~65歳が多いようです。
1986年に雇用の安定に関する法律改正で60歳定年が企業への努力義務になりました。
その後2013年には「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」を改定し、定年を60歳から65歳に引き上げる法整備を行いました。
しかしどうでしょう。
仮に65歳で定年退職を迎えたとしたら、男性の平均寿命が80.9歳、女性で87.6歳ですので、定年後に15~20年程度は「貯蓄と年金」での生活費が必要になります。
少し前に政府筋から、「約35年間の老後生活をおくるためには年金だけでは足りず、さらに2,000万円の老後資金が必要」という発表がありました。
Dr.転職アドバイザー
さらに、今後は「年金の受給額」と「受給開始年齢」が変わってくるはずです。
そうすると2,000万円の預貯金では一定の生活水準を保てないかもしれません。
そして今後の物価変動などを考慮すると、とても「2000万円あれば問題無い」とは言えないのです。
Dr.転職アドバイザー
これからの私たちの新しい生き方とは
年金の受給年齢の引き上げが考えられます。
またそれと同時に受給金額の目減りもあり得るでしょう。
まさしく私たちの生きるこれからの時代とは「不明瞭」な時代なのです。
Dr.転職アドバイザー
ひとつは、お金持ちになること。
老後不安など関係ないくらいにお金持ちになることです。
どのくらいの預貯金が必要かは判断が難しいですが、いわゆる富裕層の仲間入りをしておくレベルかもしれません。
Dr.転職アドバイザー
フツウの会社員である私たちが、定年までに富裕層である1億円を貯めるのはかなり大変なことですよね。
新入社員のころから定年までの間、毎年300万円近くの預貯金をして行かなければなりません。
この長い会社員生活の間、いろいろなライフイベントもある事でしょう。
そのたびに一定額の出費がありますので、1億円を貯めるのはかなりキツイはずです。
そしてふたつめです。
それは「定年後も働く」という事です。
こちらの方が現実的なのでしょう。
Dr.転職アドバイザー
将来も安定的に稼ぎ続けるためには
定年後も働く。
定年後の働き方については、それこそ色々な選択肢があると思われます。
おそらくほとんどの方は、現役時代と比べると年収はダウンするものと思われます。
Dr.転職アドバイザー
定年後も現役時代と同じくらいの給与を稼ぎたいとなると、かなり大変な事でしょう。
そのためには、以下のような条件が必要になるはずです。
2. 企業などに属さず、ひとりで稼ぐ力を身につけること
上記の2条件のいずれかを満たせば、定年後にも現役時代と同じか、またはそれ以上の金額を稼ぐことも出来る事でしょう。
副業のすすめ
「定年後も企業から求められるスキルを保有すること」
「企業などに属さず、ひとりで稼ぐ力を身につけること」
これらのスキル・実力を身につけるためにも、今から「副業」をすることをおすすめします。
副業を試す事によって、以下のような効果が考えられます。
2. 今後自分が身につけるべきスキルが明確になってくる
3. 定年後の稼ぎ方について、事前にイメージをつけれる
日本の会社員の給与は、ほぼ一律の固定額となっています。
そのような状況で年収が1,000万円とかもらっていると、ちょっと勘違いしてしまうでしょう。
その年収と同金額を、ひとりで稼ぐには相当大変なはずです。
「今の自分の年収」=「今の自分の実力」
と勘違いしてしまうことです。
Dr.転職アドバイザー
今は個の会社員の副業に対する意識が変化しつつあるものと思います。
副業についての興味・関心が高まっているようです。
一方、企業の副業に対する考えも変化して来ているようです。
Dr.転職アドバイザー
IT大手のヤフーは、他社の正社員などとして働く人が副業としてヤフーで働くことを受け入れると発表しました。
これまで交わる機会がなかった人材を受け入れることで、新しいサービスや事業の創出につなげたいとしています。
これは、ヤフーの川邊健太郎社長が社員に向けて発表したもので、他社で正社員として働く人やフリーランスの人などが副業としてヤフーで働くことを受け入れます。
募集するのは事業戦略のアドバイザーやエンジニアなどおよそ100人で、15日から応募の受付を始めました。
勤務日数や報酬などの条件は役割によって異なりますが、例えば、事業戦略をたてるプロジェクトで働く場合は月5時間程度の勤務で5万円を支給するとしています。
働き方は原則、テレワークで勤務地は自由です。
ヤフーでは、これまで社員の副業は認めてきましたが、他社などで働く副業人材を会社として受け入れるのは初めてで、事業が多様化する中、幅広い人材を受け入れることで新しいサービスや事業の創出につなげたいとしています。
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年金の基本について知っておきましょう
Dr.転職アドバイザー
年金とは
そもそも年金とはどのようなものかを簡単に説明します。
年金とは「老齢年金」「障害年金」「遺族年金」の3つの保障をしています。
・障害年金は、病気や事故で障害を負った人のため。
・遺族年金は、被保険者が亡くなった遺族のため。
年金の仕組みについて
日本の年金制度は「賦課(ふか)制度」と呼ばれる仕組みになっています。
ちょっと聞き慣れない言葉ですが、簡単に言いますと「現役世代」が「今の年金受給世代」を支える仕組みです。
Dr.転職アドバイザー
年金の種類について
年金は大きく分けると、「公的年金」と「私的年金」に大別されます。
公的年金制度には、「国民年金」と「厚生年金」の2つの種類。
20歳以上の人や、会社に勤めている人が加入します。
厚生年金:厚生年金保険の適用を受ける会社に勤務する人
一方の私的年金とは、各社が福利厚生として運用している年金、個人が自分で運用する年金のことで、企業年金や個人年金保険、iDeCo(イデコ)などがあります。
年金の受給時期について
年金は原則的には満65歳から支給が開始されます。
しかし、年金を早く受け取りたい場合、受給予定額の30%減額の金額が満60歳から受け取ることが出来ます。
一方で65歳より遅くに受け取りたい場合、受給予定額の30%増額した金額が満70歳から受け取ることが出来るのです。
Dr.転職アドバイザー
年金の支払いについて
国民年金の保険料は満20歳から、満60歳になるまでの40年間支払います。
一方の厚生年金は、一定の年齢になったからといって加入するものではありません。