有効求人倍率次第で、みなさんの転職活動は一変します。
有効求人倍率は、「仕事を求めている人1人に対して、企業から何人の求人があるか」を示す指標。
理論上1倍ですと、仕事を求めている人すべてに求人が最低ひとつはあるという状況。
そして2020年5月の有効求人倍率が、コロナ渦の影響を受け「1.20倍」になりました。
これは前月比0.12ポイントのマイナスです。
そしてこの下げ幅のインパクトが凄く、じつに「46年4か月」ぶりの下げ幅となったのです。
46年ぶりというこのような環境で、これからの転職市場はどのようになっていくのでしょう。
今後のマーケットと、私たちの対処の仕方についてまとめてみました。
有効求人倍率と転職について
有効求人倍率とは厚生労働省が毎月発表している就業状況についての指標です。
企業からの求人数を、公共職業安定所(ハローワーク)に登録している求職者で割った値になります。
そして2020年5月の有効求人倍率は1.20倍、つまり理論上では1人の求職者に対して1.2求人がある事になります。(2020年6月時点)
Dr.転職アドバイザー
参照:NHK公式サイト
上図の通り、ここ数十年の間で日本経済には何回かの不景気がありました。
Dr.転職アドバイザー
リーマンショックが起こったのが2008年の秋。
一気に不景気の波が押し寄せ、翌年の2009年には有効求人倍率がナント「0.47倍」まで下がっています。
Dr.転職アドバイザー
リーマンショックの時期には、転職エージェントの大手3社「リクルートエージェント」「パーソル」「JACリクルートメント」の売上げは激減。
2009年4-9月期には、直近のピークだった2007年10-3月期に比べて、売上げがナント44%にまで落ち込みました。
Dr.転職アドバイザー
リーマンショック時の有効求人倍率「0.47倍」と比較すると、新型コロナウィルス騒動の直後である2020年5月の「1.20倍」とはかなりの開きがあります。
しかしまだまだこの数字は予断を許しません、決して今が底ではありません。
そこで重要なのが今転職活動を考えている人が、これからどのような行動を起こすべきかについてしっかりと考える事なのです。
*2020年11月の有効求人倍率は「1.06倍」まで下がっています。しかしこの数値もまだまだ下げ余地があるものとも思われます。
バブル崩壊、リーマンショックでの有効求人倍率の推移
リーマンショックにより、日経平均株価は大暴落して7,000円を割る場面がありました。
景況感の悪化により転職市場も崩壊し、求職者は求人を選べない状況にまで至りました。
そして求人倍率は「0.47倍」まで急落します。
求人倍率は「0.47倍」。
この状況では、人気企業の求人はほとんど無く、求人募集している会社があったとしても本当に人手不足で悩んでいる企業の求人しか見当たらないような状況です。
つまり求人募集している企業のほとんどが「不人気企業」です。
Dr.転職アドバイザー
そしてこのような時期がどのくらい続いたのかを以下の表で確認してみましょう。
バブル崩壊前後の有効求人倍率の推移
それではバブル経済期より、その後の崩壊以降の有効求人倍率の推移を見てみましょう。
年度 | 有効求人倍率 |
---|---|
1987 | 0.70 |
1988 | 1.01 |
1989 | 1.25 |
1990 | 1.40 |
1991 | 1.40 |
1992 | 1.08 |
1993 | 0.76 |
1994 | 0.64 |
1995 | 0.63 |
1996 | 0.70 |
1997 | 0.72 |
1998 | 0.53 |
1999 | 0.48 |
2000 | 0.59 |
2001 | 0.59 |
2002 | 0.54 |
2003 | 0.64 |
2004 | 0.83 |
2005 | 0.95 |
バブル経済が膨れ始めたタイミングの1987年の有効求人倍率が「0.70倍」。
そしてバブル景気を経て、その後バブルが崩壊すると一気に有効求人倍率が下がりました。
リーマンショック後の有効求人倍率の推移
それでは続いてリーマンショック前後での有効求人倍率について見てみます。
年度 | 有効求人倍率 |
---|---|
2007 | 1.04 |
2008 | 0.88 |
2009 | 0.47 |
2010 | 0.52 |
2011 | 0.65 |
2012 | 0.80 |
2013 | 0.93 |
2014 | 1.09 |
リーマンショックが起こる前、2007年の有効求人倍率は「1.04倍」。
その後2009年には「0.47倍」まで下落します。
2007年の有効求人倍率「1.04倍」を超えたのが2014年になります。
Dr.転職アドバイザー
バブル崩壊やリーマンショックのような超ド級の不況が起こると、その後の転職市場は長い間低迷するのがお分かりになって頂けましたでしょうか。
過去の2度の不況では、以下のように復活するまでに長い時間がかかりました。
2.リーマンショックの時には、有効求人倍率が元に戻るのに約7年かかった。
コロナ渦での転職活動について
かつて経済と雇用に大きな影響を与えたリーマンショック。
このリーマンショックは、「100年に一度」の不況とも呼ばれました。
そして今回の新型コロナウィルス騒動は、そのリーマンショックに並ぶ不況になるであろうと言われています。
つまりバブル崩壊後の大不況までとは言いませんが、リーマンショックと同じような事が起こる可能性があります。
あらためてリーマンショック時の有効求人倍率を振り返りますと、リーマンショック前の数値に戻るのに約7年かかっています。
しかも2008年から「3年間」は、有効求人倍率が下がる一方だったのです。
Dr.転職アドバイザー
コロナ渦での転職活動の進め方
「今転職を考えている人は、いち早く行動をした方が良いのかも。」
先ほどこのように書きましたが、それでも不確定要素が多すぎます。
今後の転職市場がどのように推移するのかを正確に当てる事は出来ません。
そこで重要なのは、当時のリーマンショックで「どのような事が起こっていたのか」のリアルな情報を参考にすることです。
Dr.転職アドバイザー
今後アフターコロナの時代になっても、コロナ以前のようには書類や面接も通過しないことでしょう。
当時のリアルな情報を収集し、今後みなさん自身がどのように行動すべきを決めていくべきでしょう。
そこでリーマンショック当時の転職市場について熟知している人に相談しなければなりません。
おそらくそれは転職エージェントのキャリアアドバイザーだと思います。
リーマンショック時にキャリアアドバイザーをしていた人へ相談するのが理想と言えるでしょう。
そして当時の転職支援実績が多かった、上位ベスト3の転職エージェントに相談する事が良いと思います。
2.リーマンショック時の求人・採用状況を参考にするべき。
3.リーマンショックを経験しているキャリアアドバイザーからの情報収集。
4.これらをトータルで精査し、今後の転職について考える。
リクルートエージェント
Dr.転職アドバイザー
なぜリクルートエージェントなのか。
それは以下の3点がポイントになります。
2. 登録数が圧倒的ナンバー1
3. 転職支援実績が圧倒的ナンバー1
dodaエージェントサービス
2) キャリアアドバイザーの質が良い
dodaの転職エージェントサービスは、年間18,000人以上の転職成功をサポートし、業界最大手の一角となっております。
Dr.転職アドバイザー
まとめ
リーマンショック後に求人倍率が急激に下落。
2009年5月には史上最低の0.32を記録しました。
しかしこの時は運よく2010年から求人倍率は回復傾向に入ります
「世界経済の改善」「輸出の伸び率が上昇」「15年ぶりの円高水準」などの外的環境が採用状況の改善につながったのです。
景況感と連動する採用市場。
今後の景況感の動向については明確な事は言えませんが、景気が大きな転換期を迎える際にはしばらく採用市場は縮小しています。
これらの過去の傾向などを考慮しながら、今後のみなさんの転職活動の計画を立てるようにしてみて下さい。