どうにもわかりづらい介護サービスの種類と活用法:働きながら親の介護をする人必見です!

介護施設・介護サービス

親の介護が必要になった際、真っ先に頭をよぎるのが「介護サービス」の利用です。

特に働きながら介護をするビジネスケアラーや介護離職を検討している人にとって、適切な介護サービスの選択は生活を大きく左右します。

それでも分かりづらいのが「介護サービスの種類」。どんな介護サービスがあって、それぞれの介護サービスはどのようなものなのか?これらのことを大まかで良いので知っておくことが重要です。ここでは、介護サービスの種類について、どこよりも分かりやすく説明します。

くまさん(介護と転職アドバイザー)
くまさん(介護と転職アドバイザー)

こんにちは、介護と転職のアドバイザー「くま」です。本記事では、とにかくわかりづらい介護サービスの種類や具体的な内容、利用方法、さらに信頼できる施設の探し方について解説します。

くまさんからの一言アドバイス:
介護サービスっていろいろと種類があるので、おそらくみなさん混乱されますよね。イメージ的に言うと以下のようになります。

介護サービス(全部含む)>介護施設(公的と民間)>老人ホーム(民間)

【わたしの経験】それでは本題に入る前に、私のキャリアについて紹介させて頂きます。私は、大手銀行→大手転職エージェントを経由して、IPO直前の介護系ベンチャー企業へ転職をしました。今では独立して仕事と介護のアドバイザーをしていますが、かつてはその介護系ベンチャー企業で、特養、訪問介護、通所介護、または有料老人ホームの経営や人事コンサルタント業務を行ってきました。また介護に悩む人への相談窓口業務を立ち上げてサービス提供していました。そのような経験から、「介護事業者」と「要介護者とそのご家族」の双方のお気持ちをよく理解しております。

介護サービスの種類を知ろう

くまさんのコメント:介護サービスには在宅訪問型、通所型、短期滞在型、居住型、福祉用具貸与など多彩な選択肢があります。親御さんの身体状況やご家族のライフスタイルによって最適な組み合わせは異なるため、まずは各サービスの特徴をしっかり把握しましょう。働きながら介護を続けるビジネスケアラーの視点では、仕事との両立を見据えた利用時間帯や頻度の調整、そして費用負担のバランスが重要です。また、税制優遇や助成制度の活用ポイントを押さえることで自己負担を抑えやすくなります。このセクションでは、実際にどんな場面で、どのサービスが役立つのか、私の経験に基づく注目ポイントも交えて解説します。


介護サービスとは、介護保険を利用して受けられるサービスの総称です。要支援1~2、または要介護1~5に認定されると、所得に応じて費用の1~3割を自己負担する形で利用できます。

サービス名 対象者
介護給付サービス 要介護1~5の認定を受けた人
予防給付サービス 要支援1~2の認定を受けた人

介護サービスを利用するには、まず要介護認定を受ける必要があります。これは、市区町村の窓口で申請し、調査員の訪問調査や主治医の意見書をもとに判定されます。

くまさん(介護と転職アドバイザー)
くまさん(介護と転職アドバイザー)

要支援はまだ比較的元気な人になります。要介護度が増すと(1→5)、お体の調子が悪い方が増えていきます。

要介護度別の介護サービスの種類

パパ夫さん(50代会社員)
パパ夫さん(50代会社員)

くまさん、そろそろ親の介護を真剣に考えないといけないんですが、介護サービスってどんな種類があるんでしょうか?まずは全体像を教えてください。

くまさん(介護と転職アドバイザー)
くまさん(介護と転職アドバイザー)

もちろんです。介護サービスは大きく分けて5つのタイプがあります。今日は順番にご説明しますね。

その1)訪問介護サービス

くまさん(介護と転職アドバイザー)
くまさん(介護と転職アドバイザー)

まずは訪問型​介護サービスです。親御さんのご自宅に介護スタッフが来てくれるサービスです。サービスは主に3種類あります。

 

サービス名 説明
訪問介護(ホームヘルプ) 食事や入浴、排泄介助など日常生活のお手伝いを行うサービス
訪問看護 看護師が医療処置や健康管理を行うサービス
訪問リハビリテーション 理学療法士などが身体機能維持・回復のためのトレーニングを実施するサービス
パパ夫さん(50代会社員)
パパ夫さん(50代会社員)

外出が難しくなってきている私の親には助かりそうなサービスです。わざわざ自宅に来てくれる介護サービスということですね。

その2)通所介護サービス

くまさん(介護と転職アドバイザー)
くまさん(介護と転職アドバイザー)

次に紹介するのが通所介護サービスです。親御さんが日帰りで施設に通い、まとまった時間ケアを受けるものですね。代表的なものが以下のようなものになります。

サービス名 説明
デイサービス(通所介護) 食事・入浴、レクリエーション、機能訓練などをまとめて受けられるサービス
デイケア(通所リハビリ) 医療機関併設のリハビリテーション中心サービス。リハビリの専門家と設備が充実している
パパ夫さん(50代会社員)
パパ夫さん(50代会社員)

なるほど、いろんな方が集まる通いの日帰りの介護サービスということですね。社会的に交流ができるのも魅力かもしれません。

その3)短期滞在型サービス

パパ夫さん(50代会社員)
パパ夫さん(50代会社員)

内容はよく分からないのですが、ショートステイっていうのもありますよね。

くまさん(介護と転職アドバイザー)
くまさん(介護と転職アドバイザー)

はい、ショートステイ(短期入所生活介護)というのは、ご家族が急用や旅行で介護ができない間、数日から数週間、施設に泊まり込みでサポートを受けられるものです。旅行だけでなく、ご家族のひとときの休息や緊急時の受け皿としても活用できますよ。

その4)居住型サービス

くまさん(介護と転職アドバイザー)
くまさん(介護と転職アドバイザー)

このサービスが一般的にみなさんがご存じかもしれません。施設に入居する居住型サービスにはいくつか種類がありますので混乱しがちです。以下の4つを覚えておくとよいでしょう。

サービス名 説明
特別養護老人ホーム(特養) 公的施設で費用が比較的抑えめ。要介護3以上が対象で、生活全般の支援や介護サービスを受けられる
グループホーム 認知症ケアに特化した小規模(9~18人程度)の共同住宅。家庭的な雰囲気で、少人数制のケアと日常動作の支援が特徴
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住) 自立~要支援の方が対象。安否確認や生活相談が付帯し、自室での自立生活をメインとする
有料老人ホーム 介護(介護付)、住宅(住宅型)、健康(健康型)の3タイプがある。設備やサービス内容に応じて費用が変わり、幅広いニーズに対応可能

その5)その他の支援サービス

パパ夫さん(50代会社員)
パパ夫さん(50代会社員)

ここまででもけっこう種類がありますね、まだあるんですか?

くまさん(介護と転職アドバイザー)
くまさん(介護と転職アドバイザー)

はい、その他サービスとして次のようなものがあります。

サービス名 説明
福祉用具貸与・販売 手すりや車いす、介護ベッドなどを貸与または販売し、ご自宅に設置して使いやすい環境を整える
住宅改修 段差解消や手すり取り付けなどを行い、安全な住環境をつくる
地域支援事業 ボランティアによる見守りや学習支援、地域の自主グループ活動などを提供する
パパ夫さん(50代会社員)
パパ夫さん(50代会社員)

まとめると、自宅で受けるサービス、自宅から通うサービス、一時的に入居できる短期滞在、そして常時入居できる施設と、いろいろな選択肢があるんですね。

くまさん(介護と転職アドバイザー)
くまさん(介護と転職アドバイザー)

その通りです。まずは親御さんの身体状態やご家族の状況を整理して、どのサービスから試すかを決めると良いですよ。次回は、各サービスの利用費用や手続きの流れについて詳しくお話ししましょうね。

くまさんからのアドバイス:ここまででお分かりの通り、とにかく介護サービスは種類が多くて、内容の違いも分かりづらいです。まずはいろいろなサービスがあることだけ知っておきましょう。

 

介護サービスを利用するまでの流れ

くまさんからのひとこと:要介護認定の申請からケアプランの作成、サービス利用開始までのプロセスは、実際に動き出すと「思ったより時間がかかる」「必要な書類が揃っていなかった」といったつまずきが起こりがちです。特に市区町村間で手続きの細かい運用が異なるため、早めの情報収集とスケジュール調整が大切。ここでは「申請→訪問調査→プラン作成→契約→開始」の5ステップを日数の目安とともに詳しく解説します。働きながら進める方でも無理なく計画できるよう、各ステップのポイントと落とし穴をお伝えしますので、ぜひチェックしてください。

介護保険とは?概要と仕組み

くまさんからのひとこと:介護保険は「自分や家族がいざ必要になったとき」に、経済的・制度的な支えとなる大切な社会保障です。しかし、40歳以上であれば保険料負担が始まり、65歳以上になると全員が第1号被保険者となるなど、適用範囲や資格要件を知らないまま進めると不要な手間や誤解を生みます。このセクションでは「いつから加入?」「第1号・第2号の違い」「保険料免除の可能性」など、制度設計の背景からメリット・注意点までを体系的に整理します。職場と家庭を両立させる上で必ず役立つ知識ですので、制度理解にお役立てください。

くまさん(介護と転職アドバイザー)
くまさん(介護と転職アドバイザー)

ここで介護サービスを受ける前に、介護保険の仕組みについても勉強しておきましょう。

介護保険は、日本が2000年に導入した社会保険制度で、高齢者の介護を社会全体で支える仕組みです。40歳以上の人が保険料を負担し、介護が必要になった際に介護サービスを利用できます。

被保険者の分類

被保険者は年齢によって以下の2つに分けられます:

区分 条件
第1号被保険者(65歳以上) 原因を問わず要介護状態になった場合に利用可能
第2号被保険者(40~64歳) 特定疾病(例:がん、糖尿病性腎症など)が原因で要介護状態になった場合に利用可能

介護保険の利用方法

介護保険を利用するためには以下のステップを踏む必要があります:

1. 要介護認定の申請

親の住所地の市区町村で要介護認定を申請します。必要書類は以下の通り:

年齢区分 必要書類
65歳以上 介護保険被保険者証
40~64歳 医療保険証
全対象(事前) 主治医の意見書(事前準備が必要)
2. 認定調査

・認定調査員が本人の生活状況を確認します。家族が同席して状況を補足説明すると、適切な結果が得られやすくなります。

3. ケアプランの作成

・要介護度が認定されたら、ケアマネジャーと相談し、ケアプランを作成します。利用したいサービスや日常の困りごとを具体的に伝えることがポイントです。

4. サービス利用開始

・ケアプランに基づいて介護サービスの利用を開始します。事業者と契約を結び、支援が始まります。

介護保険で利用できる主なサービス

くまさん(介護と転職アドバイザー)
くまさん(介護と転職アドバイザー)

さきほども簡単に紹介しましたが、介護保険で利用できるサービスは多岐にわたりますのであらためてここでも紹介しておきますね。内容が被る部分もありますが、ご了承ください。それでは以下が代表的なサービスの一覧です。

居宅介護支援

・内容:ケアプランの作成、申請代行
・担当:ケアマネジャー

訪問サービス

・訪問介護:掃除や調理、入浴支援
・訪問看護:健康管理や医療処置
・訪問リハビリテーション:身体機能を維持するためのトレーニング

通所サービス

・デイサービス:日帰りで食事や入浴、機能訓練を受ける。
・通所リハビリテーション:リハビリを中心とした施設利用。

短期入所サービス

・短期入所生活介護:家族が一時的に休息を取れるサービス。
・短期入所療養介護:医療的支援が必要な高齢者向けの施設。

施設入所

・特別養護老人ホーム:自宅での生活が困難な高齢者のための介護施設。

福祉用具のレンタル・購入

・手すりや歩行器のレンタル、入浴補助具などの購入が可能。

小規模多機能型居宅介護

・訪問、通所、宿泊を柔軟に組み合わせたサービス。

介護保険のメリットと注意点

メリット

・費用の軽減:介護保険が適用されるため、費用の1~3割の自己負担で利用可能。
・豊富な選択肢:多様なサービスから選択可能で、個々のニーズに応じた利用ができる。
・地域密着型サポート:市区町村単位で提供されるため、地域特性に応じた支援を受けられる。

注意点

・費用負担:要介護度やサービス内容によって自己負担額が異なる。
・手続きの煩雑さ:認定申請から利用開始までに時間がかかる。
・サービスの制限:介護保険が適用されないサービスもある。

介護保険を上手に活用するためのポイント

早めの相談と準備

・介護が必要になる兆候が現れたら、早めに地域包括支援センターやケアマネジャーに相談しましょう。

サービスの併用

・デイサービスや訪問介護を組み合わせることで、介護者の負担を軽減できます。

自分の健康を守る

・介護者自身の健康維持も重要です。定期的にリフレッシュできる環境を整えましょう。

介護保険は、高齢者の生活を支える重要な制度です。親や家族が介護を必要とする状況になったとき、早めの情報収集と準備が鍵となります。この記事を参考に、介護保険制度を上手に活用し、仕事と介護を両立しながら安心した生活を送れる環境を整えましょう。

信頼できる介護サービスの探し方

くまさん(介護と転職アドバイザー)
くまさん(介護と転職アドバイザー)

介護サービスには、訪問介護や通所サービス、施設サービスなど多岐にわたる種類があります。働きながら介護をする人や介護離職を考えている人は、早めに要介護認定を受け、適切なサービスを利用することが重要です。また、信頼できる情報源を活用し、自分や家族に合った介護方法を選びましょう。

 

まとめ

介護サービスには、訪問介護や通所サービス、施設サービスなど多岐にわたる種類があります。

働きながら介護をする人や介護離職を考えている人は、早めに要介護認定を受け、適切なサービスを利用することが重要です。また、信頼できる情報源を活用し、自分や家族に合った介護方法を選びましょう。

くまさん(介護と転職アドバイザー)
くまさん(介護と転職アドバイザー)

本記事でご紹介した各種サービスや制度のポイントは、知っているだけで準備の「質」と「スピード」が大きく変わる点です。介護は段階的にニーズが変化するため、最初のサービス選択がその後の負担軽減に直結します。働きながら介護を続けるビジネスケアラーの皆さんには、早めの要介護認定申請、ケアマネジャーとの密なコミュニケーション、そして定期的なプラン見直しを強くおすすめします。まずはこの記事でご自身の状況と制度を整理し、次の一歩を踏み出す自信をつけていただければ幸いです。

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