面接官を面接。求職者のみなさんに会社を選ぶ権利があるのです。

「面接では面接官に威圧感を感じてしまい、うまく話しが出来ません。」

 

じつはこのような人が多く、私のところにも相談に来ます。

 

しかしこれからの時代、決して面接を怖がることはありません。

 

むしろこれから時間を掛けて、求職者と求人企業の関係はフラットになって行くと思われます。

 

これからの時代の面接への臨み方、または面接でチェックするポイント等についてお話しします。

 

面接官を面接する

 

はじめての転職活動を始めるのですが、どうしても面接に自信がありません。面接官からの質問に緊張してしまいますし、なんか怖く感じてビビッてしまうのです。

A君(20代会社員)

Dr.キャリアアドバイザー

Aさんの場合もそうなんですが、こうして普通に話しているととても自然な感じなのですが、なぜか面接では過度に緊張してしまうようですね。Aさんもパッと見た感じでは緊張するようには思えないのですが。

そもそも人前で話しをするのが苦手なので、ダメなんでしょうね。マンツーマンなら普通に話せるのですが、相手が複数になるとどうして良いか、まったく分からなくなるのです。

A君(20代会社員)

A君の気持ちすごく分かります。私もあがり症なのですが、何人もの人の前でプレゼンがあると、頭の中が真っ白になったり途中で何を話しているのか分からなくなる事があります。面絶も自信がありませんね。

Bさん

Dr.キャリアアドバイザー

面接で緊張する理由のひとつに、「人に見られている!何とかしないと!」といった事を過度に意識してしまうからなのです。ここは考え方を180度変えて、「見られてる!」から「こちらも見ています!」と思ってみたらどうでしょうか。

こちらも見ています!?いったいこれはどういう事でしょうか?

Bさん

Dr.キャリアアドバイザー

これは読んで字のごとくです。ひょっとしたらみなさんは「面接は一方的にみなさん自身が見られる立場」と勘違いしていませんか?

えっ、違うんですか?面接って会社に入れてもらえるかどうかの試験ですよね?

A君(20代会社員)

Dr.キャリアアドバイザー

なるほど!Aくんのその考え方は少し変えた方が良いかもしれませんね。それではそもそも面接におけるみなさんと求人企業の立場について説明しましょう。

 

面接における「求職者」と「求人企業」の立場について考えてみます。

 

これは少し前までは「求人企業」>>「求職者」という図式の時代もありました。

 

とくに景気が悪くなるとこの構図が明確でしたし、戦後から数十年このような関係が続きました。

 

しかしここ数年続く人材難のおかげで、「求職者」≧「求人企業」、または「求職者」≒「求人企業」という図式が増え始めているのです。

 

つまり「求人企業が求職者を選ぶ」だけでなく、「求人企業が求職者を選ぶ」と同時に「求職者も求人企業を選べる」が加わって来たのです。

 

これが何を意味するのか?

 

もうみなさんお分かりですよね。

 

Dr.キャリアアドバイザー

そうです、これからはみなさんが面接されるだけでなく、みなさんが面接官を面接する時代になりつつあるのです。

正直イマイチ話しが掴めないのですが、要するに今までみたいに「面接官に気を使い過ぎなくて良い!」という事なのでしょうか?

A君(20代会社員)

 

面接官と求職者の立場に変化が

 

Dr.キャリアアドバイザー

面接ではA君のように、面接官に気を遣う必要はありません。もしみなさんのなかで、そのような面接をしている人がいたなら、即刻そのようなことは止めましょう。

 

面接官への接し方、これは確実に時代の流れと共に変化しました。

 

かつては面接官優位な時代があったのも事実ですが、もうそんな考えを持つ必要はありません。

 

ただしここでひとつ注意事項です。

 

面接官に気を使わなくて良いといいましたが、「横柄な態度」や「相手をリスペクト出来ない態度」、または「ビジネスマナーに欠ける対応」などは当然ですが論外ですので、ご注意ください。

 

みなさんが意識するべき事は「求職者」≒「求人企業」の関係性です。

 

Dr.キャリアアドバイザー

人は相手に対して委縮をすると、緊張から自分の話したい事をまったく話せなくなる傾向にあります。つまり「求人企業」>「求職者」と考えていると、みなさん自身の良さをアピールする事も出来ないのです。

 

面接の印象によってはこちらからお断りです

 

Dr.キャリアアドバイザー

さて、求人企業とみなさん求職者は、ほぼ同等の立場であるべきと説明しました。このように考えますと、面接官の印象や態度が悪いという事例が多々あるようです。面接官のこのような態度には「そんな会社はこちらからお断わりすべき!」といったケースを紹介します。

 

面接官は求職者にとっていわば企業の顔ですので、その面接官の対応次第で企業イメージがガラリと変わります

 

求人企業の面接官はそのことをもっと強く意識した方が良いかもしれません。

 

面接官の印象は大事です

 

まずは面接官の印象がどれほど大事かという事についてです。

 

そこで大手転職サイトが実施したアンケート結果を紹介します。

 

面接を受けて、「この会社には入社したくない」と思った事がありますか?

ある  85.2%

ない  14.8%

 

多くの求職者の方が面接でイヤな思いをしたことが分かりますし、多くの求人企業が面接官の態度が悪く、採用機会を逃しているのが分かります。

 

求職者が感じるこの印象については、面接官はぜひ認識しておいて欲しいところですね。

 

面接で、「この会社には入社したくない」と思った理由を教えてください。

面接官の不快な態度・言動 74.8%
求人情報と面接の話しが違った 34.0%
質問が就職差別につながった 29.8%
想像していた仕事とズレ 29.1%
面接官の身なり・マナー 23.0%

 

Dr.キャリアアドバイザー

圧倒的に多いのが「面接官の不快な態度・行動」なのです。面接官のみなさんは、「ご自身も求職者から面接されていますよ!」といった認識が皆無なのかもしれません。

 

参照サイト:エン・ジャパン公式サイト 

 

求職者が呆れた面接官

 

Dr.キャリアアドバイザー

それでは、私が実際に求職者から直接話しを聞いた、「面接官の呆れた態度」について紹介しましょう。おそらくここで紹介する以上にたくさんの事例があるのでしょうね。

 

私が聞いて呆れた面接官

面接官は2名。1名が積極的に質問や話しをしていたが、もう一方が居眠りしていた。
スマホをいじっていました。
面接官は2人。1名は終始一言も発しず、ただこちらを見ているだけ。これって超圧迫面接です。
転職回数についてしつこ過ぎるくらいに聞かれた。こちらとしては誠心誠意何回も説明したのに。何回も質問されるうちに、転職回数が多いのが人格を否定されているように聞こえました。
面接に遅れてきた。一応謝罪はして頂いたが、まったく気持ちがこもっていなかったので、さらに印象が悪くなった。その後はこちらも対応が悪くなっていたと思います。
1人の面接官がパソコンを持ち込まれていたのですが、ずっと画面を見ていました。面接をやるつもりあるのでしょうか。
面接時間がたったの10分。これって失礼ですよね。

 

このような対応をする会社には入社をしない方が良いでしょう。

 

一番の理由は、この面接官の対応は「社風を反映している可能性」があるからです。

 

人の話しをまともに聞けないような会社に未来はありません。

 

逆に俗に「ホワイト企業」と呼ばれる会社は、面接の対応もしっかりしています。

 

まとめ 面接官の印象が悪い会社は入社しない

 

面接官は求職者のみなさんを面接している一方で、求職者から面接官も面接されているという意識が少ないようです。

 

この時点で面接官は無意識に「面接官」>「求職者」の立場と思っているのでしょう。

 

つまりこのような面接官は面接の場で「素の自分」をさらけ出しているのです。

 

つまり面接の時に「人の話しを聞かない」「一方的に批判してくる」といったような態度を取られたら、普段からそういう態度を取る人なのだろうと考えて間違いありません。

 

そのような人が面接をしているような会社に入社するのは、リスクがあまりに高いと思います。

 

面接の対応がしっかりしている「ホワイト企業」では、面接での求職者との接し方や質問内容などについてもしっかりと吟味されています。

 

面接ではみなさんが面接官の印象を通して、その会社が「ホワイト企業」か「ブラック企業」かの判断をするべきなのです。

 

Dr.キャリアアドバイザー

せっかく入社した会社を早期退職などしたら、みなさんのキャリアにマイナスです。面接官の態度次第では、どんなに魅力的な会社でも入社は考え直した方が良いでしょう。なぜなら、面接官の態度や対応は、その会社の社風を表わしている事が多いからです。