パラレルワークのすすめ。複業でパラレルキャリアを実行しましょう。

パラレルワークでパラレルキャリアを実現しよう。

パラレルワーク?パラレルキャリア?最近聞くようになりましたが、正式な意味を教えてもらえますか。

A君(20代会社員)

Dr.キャリアアドバイザー

詳しくは後ほど紹介しますが、パラレルワークとは仕事を複数手掛けることです。そしてこのパラレルワークで築き上げるパラレルキャリアこそが、これからの時代にとても重要な事なのです。

最近では、副業複業と呼んだり、いろいろとボクたちの働き方が変わっていきそうですよね!?

A君(20代会社員)

Dr.キャリアアドバイザー

そうですね、これから「働き方」にさまざまな変化が起こることでしょう。しかしこの「パラレルキャリア」という考え方は、かなり以前にピーター・ドラッガーが提唱していた考えなのです。

 

マルチワークとかマルチワーカーって言葉もありませんか?これはパラレルワークとかパラレルワーカーとは違うのですか?

パラレルワーク、マルチワーク、副業、複業、兼業これらはすべて複数の仕事を掛け持ちするという点で共通しています。

 

なるほど。いろいろな言葉を聞くので違いが分かっていなかったのですが、それぞれに意味がありそうですね。ところで何で最近この言葉をよく聞くようになったのでしょう?

A君(20代会社員)

Dr.キャリアアドバイザー

これからビジネスパーソンとして生き抜くためには、会社依存の考え方ではなく、セルフマネジメントが重要です。そのセルフマネジメントの一環として、複業(パラレルワーク)を意識するべきなのです。それではその意味を説明して行きましょう。

 

MEMO
ビジネス書を愛読する人ならご存じの「ピーター・ドラッガー」。オーストリア出身のあまりに有名な経営学者です。鉄の女と称されたイギリス元首相のマーガレット・サッチャー、名経営者の代表格と言われたGE(ゼネラル・エレクトリック)の元CEOジャック・ウェルチ、そして日本ではユニクロの柳井氏に大きな影響を与えたことでも有名です。

 

パラレルワークとは?パラレルキャリアとは?

 

Dr.キャリアアドバイザー

まずはパラレルワーク(複業)について、その定義を紹介します。ちなみにマルチワークもパラレルワークも複数の仕事を行うという点では同義となります。

【パラレルワークとは】

パラレル(parallel)とは、「平行・並行・並列」といった「何かを一緒に」といった意味合いがあります。つまり「パラレルワーカー」をそのまま直訳すると「平行して働く人」という意味で、複数の仕事を掛け持ちする人を指します。

 

そしてこのパラレルワーカーとは、パラレルキャリアという考え方から派生した言葉になります。

 

MEMO
パラレルキャリアとは、経済学者ピーター・ドラッカー氏が1999年「明日を支配するもの」で提唱した概念です。本業以外に仕事を持ったり、または本業以外にNPOの活動や地域の活動などに参加することを意味しています。本業以外による収入増といった考えではなく、より多くの社会との関わりによって自分を高めるという意味合いです。

 

なるほど。パラレルキャリアという考え方は、副業で収入アップという考えでは無いのですね。

A君(20代会社員)


Dr.キャリアアドバイザー

そうです。目先の収入をアップするというよりも、会社以外での多くの活動を通して、自分自身の社会的価値を上げていくという考え方なのです。

 

ピータードラッガーは著書で、人間の寿命が延び、会社組織の寿命を超した現在、個人が一つの組織のみに所属しキャリアを形成するよりも、むしろ、本業以外の時間を費やして「第二のキャリア」を形成するのが自然、と説いているのです。

 

なぜパラレルワーク?会社の寿命から考える

 

一般的には「会社の寿命は30年」と言われています。

 

これは今から約30年以上も前に「日経ビジネス」が提唱したものです。

参照サイト:日経ビジネス

 

戦後の大手企業の平均寿命は約60年程度と言われていますが、東京商工リサーチの発表では、2018年の倒産企業の平均寿命は23.9年でした。

参照サイト:東京商工リサーチ

 

30年ですか!?30年というと、ひょっとしたらボクの会社もボクが定年まで在るかどうか分からないですよね!?

A君(20代会社員)

 

みなさんを脅かすつもりはまったくありませんが、新卒で入社した会社に定年まで勤められない可能性は大いにあると思われます。

 

どうしたら定年まで働ける会社を見つけられるのでしょう?就活がポイントになるのでしょうか!?

A君(20代会社員)


Dr.キャリアアドバイザー

そうではありません。会社選びがポイントでは無いのです。これからの時代は、長く続く会社を選ぶのは不可能でしょう。それよりも自分自身の実力をつけることを考えるべきなのです。つまり長く続く会社を選ぶのではなく、長く働けるキャリアについて考えるべきなのです。そのためのパラレルキャリアなのです。

今まで会社の研修で「仕事を通じてどのように自己実現すべきか」とか「キャリアプランやキャリアパスに関する講義」などを受けてきました。それらはあくまで今の仕事を通しての延長線上にあるものでしたが、このパラレルキャリアの考え方の方が、今後の自分のキャリアプランにはまりそうな気がします。

A君(20代会社員)


Dr.キャリアアドバイザー

ドラッガーが言っていた通り、これからの「人生100年時代」には、人の寿命の方が、会社の寿命より長くなる可能性が高いのです。そのためにも私たち会社員はひとつの会社のキャリアではダメで、多様性を持って働いていかないといけないのです。

 

意識するポイント 

人生100年 >会社寿命

 

パラレルワークと副業・複業との違いとは

 

Dr.キャリアアドバイザー

先ほど簡単に説明しましたが、パラレルワークと副業では複数の仕事を掛け持ちする事は一緒なのですが、その目的が違います。パラレルワークと類似する働き方についても説明していましょう。

 

パラレルワークと副業の違い

【パラレルワークとは】

お金(副収入)を得る事が目的では無い。

 

【副業とは】

お金(副収入)を得る事が目的になる。

 

上記のように、パラレルワークと副業ではその目的に大きな差があります。

 

パラレルワークは「2つ以上の仕事でキャリアを築く働き方ですが、その仕事にはボランティアなども含みます。つまり収入よりも社会との関わりの中で自分を高める意味合いが強いのです。

 

パラレルワークと副業の違いは分かりました。それでは副業と複業の違いは何なのでしょう?

A君(20代会社員)


Dr.キャリアアドバイザー

副業も複業も複数の仕事をする点は一緒です。違いについてその働き方にあります。

 

副業と複業の違い

【副業とは】

本業があって、本業以外からの収入を得るためのあくまで「+アルファ的」な仕事。

 

【複業とは】

本業にあたる仕事を複数掛け持ちする事。

 

つまり副業とは「本業+アルバイト」のイメージになりますが、一方の複業は「本業+本業」といったイメージになります。

 

それでは、まだまだある働き方「マルチワーク」「兼業」「ダブルワーク」などについても説明しておきましょう。

 

マルチワークとは

 

マルチワークはパラレルワークと似ていますが、ニュアンスが少し違います。

 

パラレルワークは、あくまで目的が「多様性のある人材になる」というものです。

 

一方のマルチワークは、「複数の仕事を掛け持ち」して働くことを指すイメージです。

 

マルチワークもパラレルワークも「本業+本業」になります。

 

ダブルワークとは

 

ダブルワークは、2つ(以上)の仕事を掛け持ちするという意味です。

 

しかし一般的には「アルバイト+アルバイト」といった非正規雇用を掛け持ちすることを指します。

 

この点がパラレルワークやマルチワークの「本業+本業」と違う点になります。

 

兼業とは

 

兼業の意味は「本業のほかに他の事業・仕事を兼ね行うこと」ですので、副業に近い働き方と言えるでしょう。

 

代表的な事例である「兼業農家」という言葉を聞いたことがありますか?

 

普段は会社員として働くのですが(JA職員などはこのケースが多いです)、田植えや稲刈りのシーズンになると会社を休んで農作業を行ったりする働き方です。

 

専業農家では、なかなか生活が出来ないのと、先祖代々の土地を守るという事で地方では兼業農家は良く見かける働き方なのです。

 

パラレルワークのメリットについて

 

それではパラレルワークやマルチワークといった言葉の意味はご理解されたと思いますので、パラレルワークのメリットについて紹介します。

 

パラレルワークのメリット

・経験や知識などが増える

・経験や知識を双方の仕事で役立てる相互作用がある

・収入が増える

・ビジネスパーソンとしての魅力や価値が上がる可能性がある

・コネクションや人脈が広がる可能性がある

 

以上のようにパラレルワークを行う事によって、「これからを生き抜く力」を養うのです。

 

そのためには「本業+本業」がベストな選択になります。

 

「本業+アルバイト」では、一時的に収入が微増するでしょうが、中長期に見てあまりメリットはありません。

 

Dr.キャリアアドバイザー

あくまで「本業+本業」により、ビジネスパーソンとしての価値を高めるべきでしょう。

 

一方で、パラレルワークを始める際に注意しておいてほしい事があります。

 

パラレルワークでの注意点

注意
・各社の就業規定をしっかりと確認しましょう。

・複数の本業を行うため、時間に追われる可能性があります。健康を害さないようにセルフマネジメントが必要です。

・勤務時間が週20時間以下の場合、雇用保険加入の対象から外れますのでご注意ください。

 

まとめ パラレルワークがマストの時代に

 

いかがでしたでしょう。

 

パラレルワークについての概念はご理解頂けましたでしょうか。

 

そしてこのパラレルワーク(=会社員のセルフブランディング)がマストな時代になると思える2つのキーワードがあります。

 

これが原因です
①ジョブ型雇用の広がり

②財政破綻の可能性

 

Dr.キャリアアドバイザー

この2つの事(超シビアな現実主義)を考えると、将来がとても不安になります。実力が足りない人材は切り捨てられて行く時代とも言えるのです。詳しい内容については以下の2つの特集記事を参考にしてみてください。

 

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2つの記事見ました。とても不安になって来ました。ボクたちはこれからどうしたら良いのでしょう!?

A君(20代会社員)

Dr.キャリアアドバイザー

気持ちをしっかりと持ちましょう。将来不安を払拭するには、やはり今からなるべく早く準備をするしかないのです。真剣にパラレルワークという新しい働き方について研究してみるべきでしょう。

 

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